『肌が乾燥してるから皮脂が出る』ってホント?“皮脂過剰”の真相とは

乾燥した肌から皮脂が出ている様子を分かりやすく示した図

💭「肌が乾燥しているのに、なぜかおでこや鼻がテカる」
💭「保湿してるのに皮脂が止まらないのは、乾燥が原因なの?」

──そんな疑問を持ったことはありませんか?

スキンケアの情報でよく耳にするのが「乾燥しているから皮脂が出る」というフレーズ。
一見すると納得できそうですが、実は皮脂分泌の仕組みはもっと複雑で、必ずしも“乾燥=皮脂過剰”ではありません。

皮脂の量はホルモンや体質、生活習慣などによって左右されます。
乾燥が刺激になって皮脂が出やすくなるケースもありますが、それが唯一の理由ではないのです。

この記事では、

  • 「乾燥すると皮脂が出る」説の真偽
  • 皮脂分泌をコントロールしている本当の仕組み
  • 乾燥肌なのにテカる理由
  • 間違ったケアで皮脂を増やしてしまう落とし穴

をわかりやすく解説します。読後には「皮脂過剰の本当の原因と正しい向き合い方」がきっと理解できるはずです。

🌀 「乾燥すると皮脂が出る」説の真偽

💭「乾燥してるのに、なぜかテカるのはどうして?」

肌がカサついているのに、おでこや鼻はベタつく…。
「乾燥してるから皮脂が余計に出ているんだよ」と言われたことがある人も多いはずです。
確かに一理あるのですが、この言葉を“すべての答え”だと受け取ってしまうと誤解につながります。

🧴 乾燥が刺激になって皮脂が出るケース

肌の水分が不足すると、角層がカサつきやすくなります。
この状態を“乾燥ダメージ”と体が判断すると、防御反応として皮脂分泌が促されることがあります。

  • 乾燥で肌のバリアが弱まる
  • 外部刺激に敏感になり、守ろうとして皮脂が出る
  • その結果、乾燥しているのにテカる状態になる

このケースは特に季節の変わり目や、強い洗顔料を使いすぎたときに起きやすい現象です。

🧪 皮脂の量は“体質”や“ホルモン”に左右される

ただし皮脂分泌の基本量は、乾燥だけで決まるものではありません。

  • 思春期や生理周期など、ホルモンの影響
  • 遺伝や体質による皮脂腺の大きさや数
  • 食生活やストレスなどの生活習慣

これらによって皮脂の分泌は大きく変わります。
つまり「乾燥=皮脂過剰」というのは半分正しく、半分は間違いなのです。

💡 誤解が生む間違ったケア

「乾燥してるから皮脂が出るんだ」と思い込むと、保湿を重ねすぎて逆に毛穴をふさいでしまうことがあります。
また、「皮脂が出るのは乾燥のせいだから洗顔は軽くていい」と考えてしまうと、余分な皮脂が肌に残り、角栓やニキビの原因にもなります。

  • 保湿のやりすぎ → 毛穴詰まりを招く
  • 洗顔不足 → 酸化した皮脂が残り、黒ずみの原因に

大切なのは「乾燥=皮脂過剰」と単純に結びつけないことです。

✅ ここで押さえておきたいポイント

  • 「乾燥すると皮脂が出る」は一部は正しいが、すべてではない
  • 皮脂分泌の量はホルモンや体質、生活習慣に大きく影響される
  • 乾燥だけを理由にすると、間違ったケアにつながる
  • 皮脂の過剰は“乾燥+体質+生活習慣”が複合的に関わっている

🧪 皮脂分泌をコントロールしている本当の仕組み

💭「皮脂って勝手に出てくるけど、どうやって決まってるの?」

洗っても数時間でテカる人もいれば、逆に乾燥でつっぱる人もいます。
「なぜ自分だけ皮脂が多いんだろう?」と疑問に感じたことはありませんか。
実は皮脂分泌には、体の中でコントロールする“仕組み”が存在します。

🧴 ホルモンが皮脂腺を刺激する

皮脂の量を左右する一番大きな要因はホルモンです。

  • 思春期にニキビが増えるのは男性ホルモン(アンドロゲン)が活発になるから
  • 女性でもホルモンバランスの変化(生理前など)で皮脂が増える
  • 成長期を過ぎると徐々に落ち着く

つまり、皮脂分泌の多さは「肌の調子が悪いから」ではなく、ホルモンによる自然な働きなのです。

🧱 皮脂腺の大きさや数は体質で決まる

人によって皮脂の量が違うのは、遺伝や体質も関係しています。

  • 皮脂腺が大きい人 → 分泌量が多い
  • 皮脂腺の数が少ない人 → 乾燥しやすい
  • 家族に脂性肌が多い場合、自分もそうなりやすい

これは生まれ持った要素なので、「完全に変える」のは難しい部分です。

🧼 生活習慣も皮脂を左右する

皮脂の量は日々の生活習慣でも大きく変化します。

  • 脂っこい食事や甘い物のとりすぎ → 皮脂分泌が活発に
  • 寝不足やストレス → ホルモンが乱れて皮脂が増える
  • 運動不足 → 代謝が落ちて肌のバランスが崩れる

「体質だから仕方ない」と諦めるのではなく、生活の工夫で皮脂をコントロールできる余地はあるのです。

💡 乾燥はあくまで“補助要因”

第1章で触れたように、乾燥が刺激となって皮脂が増えることもあります。
ただし、それは一時的な反応にすぎず、メインのコントロール要因はホルモン・体質・生活習慣です。

「乾燥=皮脂過剰」と思い込むよりも、「乾燥は悪化要因のひとつ」と理解することが大切です。

✅ ここで押さえておきたいポイント

  • 皮脂の分泌はホルモンによる影響が大きい
  • 皮脂腺の大きさや数は体質で決まる
  • 食事・睡眠・ストレスといった生活習慣も皮脂量を左右する
  • 乾燥は皮脂過剰の補助的な要因にすぎない
  • 「体質+生活+環境」の3つが皮脂をコントロールしている

🧼 乾燥肌でもテカるのはなぜ?“皮脂過剰”の落とし穴

💭「肌はカサカサなのに、なぜか鼻やおでこだけテカる」

乾燥しているのに皮脂が出てしまう──これこそ多くの人が混乱する“皮脂過剰”の落とし穴です。
ここでは、乾燥肌でもテカリが起きる理由を整理しながら、間違えやすいケアのポイントを見ていきます。

🧴 部分的に皮脂腺が多い

顔全体が乾燥気味でも、鼻やおでこ(Tゾーン)には皮脂腺が多く存在します。

  • Tゾーンは皮脂腺が集中しているため、分泌量が多い
  • ほほや口周りは皮脂腺が少なく乾燥しやすい
  • そのため「部分的に乾燥+部分的にテカリ」が同時に起きる

これは“インナードライ肌”と呼ばれる状態に近く、思春期から大人まで多くの人が経験します。

🧱 乾燥でバリア機能が弱まり、皮脂が増える

肌が乾燥すると角層が乱れ、外部からの刺激を受けやすくなります。
体はこれを「守らなきゃ」と判断し、防御反応として皮脂を分泌します。

  • 乾燥 → 刺激を受けやすい状態になる
  • 防御のために皮脂が出る
  • 結果として「乾燥してるのにテカる」状態に

乾燥は直接の原因ではなくても、皮脂過剰を後押しする要因になります。

🧼 間違ったケアがテカリを悪化させる

乾燥とテカリを同時に感じると、多くの人が次のような行動をとってしまいます。

  • テカリが気になる → 洗顔を増やす
  • 乾燥が気になる → クリームをたっぷり塗る

ところがこれが逆効果。

  • 洗いすぎで皮脂が余計に分泌される
  • 油分を重ねすぎて毛穴が詰まりやすくなる

「やってるのに改善しない」と感じる背景には、この悪循環があります。

💡 乾燥肌でもテカるときの考え方

乾燥+テカリの状態を整えるには、水分と油分のバランスを保つことが大切です。

  • 洗顔は朝晩2回、泡でやさしく
  • 保湿は化粧水を基本に、水分を補うことを優先
  • 乳液やクリームは“必要な分だけ”、重ねすぎない

「乾燥を抑えつつ、皮脂を暴走させない」ことがポイントです。

✅ ここで押さえておきたいポイント

  • 乾燥肌でもTゾーンは皮脂腺が多く、部分的にテカる
  • 乾燥するとバリアが弱まり、防御反応で皮脂が増える
  • 洗いすぎ・保湿のしすぎは逆効果で皮脂過剰を招く
  • 水分補給を基本に、油分は“足りない分だけ”与えることが大切

🌙 間違ったケアで皮脂を増やしてしまうパターン

💭「ちゃんとケアしてるのに、皮脂が前より増えてる気がする」

テカリやベタつきをどうにかしたくて一生懸命スキンケアをしているのに、なぜか悪化してしまう…。
それは、知らないうちに“皮脂を増やすケア”をしてしまっている可能性があります。

🧼 洗顔をしすぎる

皮脂が気になると「もっと洗わなきゃ」と思いがちです。
しかし洗顔を1日に何度もしたり、強い洗顔料でゴシゴシ洗ったりすると逆効果。

  • 必要な皮脂まで落ちる
  • バリア機能が壊れて乾燥する
  • 防御反応で皮脂がさらに分泌される

結果的に「洗うほどテカる」という悪循環に陥ります。

🧴 保湿を重ねすぎる

「乾燥が原因だからたっぷり保湿しなきゃ」と思って、化粧水の後に乳液・クリーム・オイルを重ねるのも要注意です。

  • 油分を重ねすぎて毛穴が詰まる
  • 肌表面がベタつき、皮脂と混ざってテカリやすくなる
  • “うるおい”ではなく“油の膜”だけが厚くなる

保湿はシンプルに、水分を与えて必要最低限の油分でフタをする程度で十分です。

🧪 皮脂を取りすぎるアイテムの乱用

あぶらとり紙や皮脂吸収パウダーは便利ですが、使いすぎると逆効果です。

  • 一時的に皮脂は取れるが、肌が乾燥して再び皮脂が出る
  • 何度も使うことで肌表面が荒れやすくなる

「とりすぎない」ことが、結果的に皮脂を落ち着かせます。

💡 生活習慣も見直すべきポイント

スキンケアだけでなく、日常の行動も皮脂を増やす原因になります。

  • 夜更かし → 睡眠不足でホルモンバランスが乱れる
  • 脂っこい食事や甘い物のとりすぎ → 皮脂分泌が活発に
  • ストレス → 交感神経が優位になり皮脂が増える

「スキンケアを頑張ってるのに皮脂が止まらない」と感じるときは、生活習慣に原因があるかもしれません。

✅ ここで押さえておきたいポイント

  • 洗顔のしすぎは乾燥を招き、皮脂をさらに増やす
  • 保湿の重ねすぎは毛穴詰まりとベタつきにつながる
  • あぶらとり紙や皮脂吸収アイテムの乱用も逆効果
  • 睡眠・食事・ストレス管理も皮脂コントロールには欠かせない

📘 まとめ|「乾燥=皮脂過剰」とは限らない

「乾燥しているから皮脂が出る」という言葉は一部は正しいものの、それがすべてではありません。
皮脂分泌を決めているのはホルモンや体質、生活習慣などの要因が大きく、乾燥はあくまで補助的な要素にすぎません。

大切なのは「皮脂を悪者にしないこと」。
皮脂は本来、肌を守るために必要な存在です。
洗いすぎや保湿のやりすぎなどの間違ったケアを避け、水分と油分のバランスを整える習慣こそが、皮脂トラブルを減らす近道になります。

🧪ちふゆのひとことメモ

私も昔は「乾燥してるからテカるんだ」と思い込んで、乳液やクリームを重ねすぎていました。
でも実際は毛穴が詰まってベタつきが増えるばかり…。
正しい仕組みを知ってからは「水分を与えて、油分は必要な分だけ」というシンプルケアに切り替え、肌が落ち着いた経験があります。

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この記事を書いた人

元・大手化粧品メーカーの研究員。
自身の毛穴悩みをきっかけに、成分設計と皮膚科学の知見をもとに「角栓を構造から捉えなおす」独自の毛穴ケア理論を構築。
皮脂の酸化と角栓の層構造に注目し、“動かして流れを整える”毛穴マッサージケアという新しい概念を提唱。

これまで数百種のスキンケア製品と美容医療を実体験しながら、
「肌悩みに寄り添う科学」をコンセプトに、習慣として続けられる本質的なケアを追求し、Chocobraを開発。
現在は、自社ブログ・note・SNSを通じて、毛穴ケアに関する考え方をわかりやすく発信しながら、ブランドの世界観づくりから商品設計までを一貫して手がけている。