表皮・真皮・皮脂腺──光老化で何が壊れていくのか?

光老化に悩む女性がシミのある頬を触れるイラスト。右側には「表皮・真皮・皮脂腺──光老化で何が壊れていくのか?」という日本語の見出しと、日差し・肌断面図・“表皮”“真皮”“皮脂腺”のラベル・スキンケア中の女性が配置されている。

「シミが増えてきた」
「肌がたるんで、毛穴が縦に伸びてきた気がする…」
そんな変化、なんとなく“年齢のせい”にしていませんか?

でも実はその裏では、肌の内側で**“静かな崩壊”**が起きているかもしれません。

紫外線は、肌の表面を日焼けさせるだけではありません。
表皮・真皮・皮脂腺──肌を支えるそれぞれの層にダメージを与え、
少しずつ、でも確実に“構造そのもの”を壊していく
のです。

この壊れ方を知ると、「なんで毛穴が目立つのか」「なぜたるんでくるのか」が理屈でわかります。
そして同時に、「今なにを守ればいいか」も見えてきます。

この記事では、肌の三層構造に注目しながら、
紫外線がどこをどう壊し、どんな見た目の変化を生んでいくのかを、やさしく分解してお伝えします。

🧩肌は三層構造でできている──表皮・真皮・皮脂腺の役割とは?

私たちが毎日見て、触れている肌。
その表面はとても薄く感じられますが、実は中は3層構造になっています。

この三層とは、表皮・真皮・皮脂腺(皮下組織)
それぞれがまったく異なる役割を担っていて、
肌のうるおい・ハリ・ツヤ・清潔感などをバランスよく支えています。

そしてこの3つの層があるからこそ、肌は「見た目年齢」を大きく左右する存在になるのです。

🌱まずは“肌の表面”=表皮(ひょうひ)

表皮は、いわゆる「肌の一番上」にある層。
メイクをしたり、スキンケアを塗ったりするのもここです。

表皮の主な役割は、

  • 外的刺激(紫外線・ホコリ・摩擦)から守るバリア機能
  • 肌の水分を保つ“角層”としての機能
  • ターンオーバー(肌の生まれ変わり)を通じた透明感づくり

肌が乾燥したり、粉をふいたり、敏感になったりするときは、
たいていこの表皮がダメージを受けています。

ただし、表皮は非常に薄く(約0.2mm)、とても繊細。
だからこそ、ちょっとした紫外線や摩擦でも影響を受けやすい場所なのです。

🧱肌の“ハリと支え”をつくるのが真皮(しんぴ)

表皮の下にあるのが真皮層
肌の弾力・ふっくら感・毛穴の形など、**見た目の印象を支える“土台”**となる場所です。

この真皮には、

  • コラーゲン(肌のハリや密度をつくる)
  • エラスチン(肌の弾力・伸び縮みを支える)
  • 線維芽細胞(コラーゲンやエラスチンを生み出す工場のような存在)

が存在しています。

この真皮が健康であれば、肌は内側からふっくらと持ち上がり、
毛穴は引き締まり、シワもできにくい状態が保たれます。

でも、この層が紫外線や加齢で壊れてくると──
たるみ、毛穴の開き、ほうれい線の深まりなど、“見た目年齢の差”がはっきり出てくるのです。

💧皮脂腺は、肌の“油分と流れ”をつくる装置

最後に注目したいのが、真皮の奥にある皮脂腺(ひしせん)
ここは、私たちがよく「皮脂が出すぎてテカる」「毛穴が詰まる」と言っているあの“皮脂”をつくっている場所です。

皮脂腺は、以下のような役割を担っています。

  • 肌にうるおいを与える天然のオイルを分泌
  • 水分の蒸発を防ぎ、バリア機能を補助する
  • 外からの刺激をはね返す膜としても働く

ところが、皮脂は“酸化しやすい”という弱点を持っています。
とくに紫外線を浴びることで酸化が進むと、
ベタつき・におい・毛穴詰まり・角栓など、トラブルの火種になってしまうのです。

👁肌の印象は「表面」ではなく「層の連携」で決まる

シミやシワ、毛穴の開き、たるみ、くすみ──
こうした悩みの多くは、見えている表面だけの問題ではなく、
肌の内側にある“支え”や“循環”が崩れた結果として現れています。

つまり、肌は「3つの層がチームワークで整っているときにこそ、安定して美しく見える」のです。

逆に言えば、紫外線などの刺激によってこの連携が壊れ始めると、
一気に「老けた」「疲れて見える」といった印象につながってしまうことも。

☀️紫外線がまず攻撃するのは“表皮”──バリアが壊れ、くすみや乾燥が進む

肌が紫外線を浴びるとき、最初にダメージを受けるのが表皮(ひょうひ)です。
表皮は、私たちが毎日スキンケアをしたり、触れたりしている“肌の一番外側の層”。

この層はとても薄く、約0.2mmほど。
それでも肌の防衛の最前線として、日々、紫外線・乾燥・摩擦・ホコリなどから私たちを守ってくれています。

ところがこの表皮、紫外線にはとても無防備な存在でもあるのです。

🧱“角層”がバリアの中心にある

表皮のいちばん外側にあるのが角層(かくそう)
角質層とも呼ばれるこの部分には、

  • 角質細胞(死んだ細胞の集合体)
  • 細胞間脂質(セラミドなど)
  • 天然保湿因子(NMF)

がびっしり並んでいて、水分の蒸発を防いだり、外部刺激を跳ね返したりする“バリア”を形成しています。

肌が乾燥しやすい人や敏感な人は、この角層が薄かったり、乱れていたりするケースが多く、
そこに紫外線が加わると、バリアの崩壊が一気に進みます。

☀️紫外線で表皮に起きる“変化”

紫外線が表皮に与えるダメージには、次のようなものがあります。

✅1. バリア機能の低下

紫外線によって角層の脂質が壊れ、水分を保持できなくなると、
肌の表面は乾燥しやすくなり、外的刺激にも敏感になります。

✅2. ターンオーバーの乱れ

肌は本来、28日周期で生まれ変わりますが、紫外線を受け続けると、
このターンオーバーが早まりすぎたり、逆に遅くなったりして、角質が厚く・ごわつく状態になります。

✅3. メラニンの過剰生成

紫外線による刺激を受けると、肌は自分を守ろうとしてメラニンをつくり出します。
このメラニンがきちんと排出されないと、シミやくすみとして肌に残ってしまうのです。

😶見た目に出る“表皮の変化”は気づきやすい

この表皮の変化は、比較的“自覚しやすい”変化として現れます。

  • 肌が乾燥してカサつく
  • 触るとゴワつきを感じる
  • トーンが暗く、くすんで見える
  • ファンデーションが浮いたりヨレたりする

こうした変化を「肌荒れ」や「季節のせい」と思ってスルーしてしまう方も多いですが、
実際には「表皮が紫外線で壊れているサイン」であることが少なくありません。

🧴“スキンケアが効きにくくなる”のも表皮の崩れから

表皮の状態が悪化すると、スキンケアの効果も感じにくくなります。

  • 化粧水がしみるようになる
  • 美容液が浸透しにくくなる
  • 保湿しても乾燥がすぐ戻ってしまう

こうした状態は、“塗っているのに守れていない肌”になっている証拠。
まず表皮のバリアを整えなければ、どれだけ高価なスキンケアも“通り道がふさがっている”ような状態では届かないのです。

🧩予防の第一歩は「紫外線から表皮を守ること」

このように、肌の入り口である表皮が壊れると、

  • 乾燥
  • くすみ
  • 敏感
  • ごわつき

といった日常的な肌トラブルにつながるだけでなく、
その下にある真皮層をも守れなくなってしまうという問題に発展していきます。

だからこそまず大切なのは、

  • 毎朝のUVケア(曇りでも)
  • 摩擦を避けたやさしい洗顔
  • セラミドなどで角層をしっかり保湿

といった、表皮を壊さないための小さな習慣を積み上げることです。

🧱“支え”が崩れる真皮──コラーゲンが切れ、たるみとシワの土台になる

肌の見た目に大きく関わる「ハリ」「弾力」「毛穴の引き締まり」。
これらを根本から支えているのが、真皮(しんぴ)層です。

表皮の下にあるこの真皮は、肌の“土台”のような存在。
ここがしっかりしていれば、肌はふっくらと持ち上がり、毛穴も目立ちにくくなります。

ところが紫外線のダメージが真皮に届くと──
この“支え”が崩れはじめ、たるみ・シワ・毛穴のゆるみといった変化が、じわじわと現れてくるのです。

🔬真皮には“肌を支えるネット”がある

真皮は、ざっくり言えばコラーゲンとエラスチンの網目構造でできています。

  • コラーゲン:肌にハリを出す“骨組み”のような存在
  • エラスチン:伸び縮みを助ける“ゴム”のような繊維
  • 線維芽細胞:これらを生み出す“細胞工場”

この3つがそろって元気に働いていれば、肌の弾力が保たれ、
顔全体の印象もピンと引き締まって見えるのです。

☀️紫外線で“支えのネット”が壊れる

真皮に届くのは、紫外線の中でもUVA(紫外線A波)
これは波長が長く、表皮を通り抜けて真皮層まで到達する光です。

UVAが真皮に与える影響はとても深刻。

  • コラーゲン繊維が切断され、ハリが失われる
  • エラスチンが変性し、伸びたまま戻らなくなる
  • 線維芽細胞の働きが低下し、再生できなくなる

こうして“肌を支えるネット”が破れたような状態になると、
肌は重力に逆らえなくなり、たるみやシワの土台がつくられていくのです。

🧱見た目に出てくる“支えの崩れ”とは?

真皮の崩壊は、ある日突然シワになるわけではありません。
まずは小さな“兆し”として、肌の印象に表れてきます。

  • 頬の毛穴が縦に伸びてきた
  • フェイスラインがなんとなくぼやけて見える
  • 目元や口元に“よれ”が出やすくなった
  • 笑ってないのにほうれい線がうっすら見える

これらはどれも、真皮の支えがゆるみ、重力に引っ張られて起こる初期サインです。

表皮のバリアと違って、自覚しにくいのが真皮のこわいところ。
「最近老けた気がする…」と感じたときには、すでに構造が崩れはじめていることも少なくありません。

😶壊れたら、戻らないのが“真皮の特徴”

表皮の乾燥やくすみは、保湿やターンオーバー促進で改善することもあります。
しかし、真皮に関しては話が別です。

コラーゲンやエラスチンは一度壊れると、完全には元に戻りません。
再生に時間がかかるうえ、加齢とともに“作る力”そのものも落ちていきます。

だからこそ、真皮において重要なのは「修復」ではなく、“壊さない”という視点です。

🛡“支えを守るケア”が肌印象の差をつくる

紫外線から真皮を守るには、以下のような積み重ねが効果的です。

  • 毎朝の日焼け止め(UVAカットも意識)
  • 抗酸化成分(ビタミンC誘導体など)の活用
  • バスタイムで血行を促し、線維芽細胞の働きをサポート
  • 詰まりや滞りを防ぐマッサージ習慣

こうしたケアによって真皮の“支え”を維持できれば、
毛穴のたるみ、シワ、フェイスラインのぼやけといった印象の変化を食い止めることができるのです。

🔥皮脂腺が酸化の震源地に──詰まり・におい・黒ずみが起こるしくみ

紫外線ダメージというと、シミやシワ、たるみのような“見た目”の変化が注目されがちですが──
実は肌の奥深く、皮脂腺(ひしせん)でも、静かにトラブルが進行しています。

皮脂腺は、肌に必要な“うるおいの油”を出してくれる場所。
でも、紫外線を浴びるとその皮脂が酸化し、詰まり・におい・角栓・黒ずみといった、毛穴まわりのトラブルを引き起こすようになります。

それはまさに、「酸化の震源地」とも言えるような現象。

この章では、紫外線が皮脂腺にどんな影響を与えるのかを、やさしく解説していきます。

💧皮脂腺って、どこにあるの?

皮脂腺は、真皮の中に存在する「皮脂を分泌する装置」です。
毛穴とつながっていて、そこから**皮脂(天然のオイル)**を肌表面に送り出します。

皮脂は、肌にとって必要不可欠なもの。

  • 水分の蒸発を防ぐ
  • 肌の柔軟性を保つ
  • 雑菌の繁殖を抑える

など、大切なバリアの一部として働いています。

でもこの皮脂、“出すぎる”“酸化する”と一気にトラブルに変わるのです。

☀️紫外線で皮脂が“酸化皮脂”に変わる

紫外線、とくにUVAは皮脂そのものに影響を与えます。
肌表面に出てきたばかりの皮脂はサラサラしていますが、
紫外線を浴びることで酸化し、ベタついたり、においが出たり、色が変わってくるのです。

この“酸化皮脂”には以下の特徴があります。

  • 粘度が高まり、毛穴の中にとどまりやすくなる
  • 他の汚れや角質と混ざり、角栓の元になる
  • 雑菌が繁殖しやすくなり、においの原因にもなる
  • 空気に触れて黒ずみや変色が起きやすくなる

つまり、紫外線を浴びたその日から、毛穴の中では詰まりのタネが育ち始めているのです。

🔁“酸化→詰まり→黒ずみ”のループ

一度酸化皮脂ができると、そこから連鎖的に毛穴トラブルが進行します。

  1. 紫外線を浴びる → 皮脂が酸化
  2. 酸化皮脂が毛穴の中にたまる
  3. 角質や汚れと混ざって角栓になる
  4. 空気に触れて黒ずむ
  5. 洗顔で取れず、さらに皮脂が重なり“育つ”

こうしてできた角栓は毛穴の奥に根を張り、通常の洗顔では落とせない“こびりつき”に成長していきます。

😷においが気になるのも“酸化皮脂”のサイン

肌のにおい、気になったことありませんか?

実はこのにおいの多くも、酸化皮脂が原因です。

  • 酸化した油のにおい
  • 雑菌が分解して出すにおい
  • 毛穴に詰まったまま酸化が進むことで発生するにおい

これらが混ざり合って、「なんとなく肌がにおう」状態が生まれてしまうのです。
とくに暑い季節や汗をかいたあとに強くなりやすいのが特徴です。

🛁酸化を防ぐ=毎日の“流す”と“守る”

酸化皮脂による毛穴トラブルを防ぐには、以下のようなケアが有効です。

✅ 1. 紫外線をできるだけ浴びない

  • 日焼け止めでUVAをカット
  • 曇りや室内でも油断しない

✅ 2. 酸化しやすい皮脂をためこまない

  • 毎日のマッサージで“詰まりを動かす”
  • 毛穴の中に皮脂をとどめない構造をつくる

✅ 3. 酸化を防ぐスキンケアを取り入れる

  • ビタミンC誘導体で抗酸化ケア
  • 肌の表面と内側のバリアを整える

とくにChocobraのマッサージケアは、
皮脂が酸化して固まり始める“その前”に、やさしく動かして流すための設計になっています。

📘まとめ|肌は“表面”からではなく、“構造”から壊れていく

肌が老けて見えるのは、シミやシワがあるから──
たしかにそれは間違いではありません。
でも、本当の変化は、もっと深いところで、静かに起きているのです。

紫外線による光老化は、ただ日焼けするだけではありません。

  • 表皮ではバリアが壊れて乾燥しやすくなり
  • 真皮ではハリを支えるネットが崩れはじめ
  • 皮脂腺では皮脂が酸化して、角栓や黒ずみへと変わっていく

こうした“目に見えない変化”が少しずつ積み重なり、
ある日ふと、「肌が変わった気がする」と感じさせるのです。

そしてその変化は、構造が壊れていく順序に沿って起こります。

だからこそ、肌を守るには
「表面を整える」だけではなく、「構造を崩させない」ケアが必要なのです。

🧪ちふゆのひとことメモ

私自身、「肌って表面の問題だ」と思っていました。
乾燥したら保湿、美白したいなら美容液、そんなふうに。

でも、紫外線のダメージが“内側から壊していく”ことを知ってからは、
ケアの視点ががらっと変わりました。

表皮を守る。
真皮のハリを支える。
皮脂が酸化する前に動かして流す。

今は“何を使うか”より、“どこを守るか”でケアを考えています。
その変化が、肌に一番効いてきた気がしています。

🛁Chocobraの毛穴マッサージケアは、“壊される前”に支えるための習慣設計です

Chocobraは、毛穴の黒ずみを「取る」ケアではありません。
肌の構造が壊れて、詰まりやたるみが進行する前に、
毎日の中で“支える力”を育てるケアです。

  • 温感ジェルが毛穴まわりをやわらかくし
  • シリコンブラシが肌をこすらず動かし
  • ビタミンC誘導体が酸化から肌を守る

この3ステップで、肌の表面も、奥の構造も、静かに整えていく。
それがChocobraの考える「壊れない肌を育てる習慣」です。

紫外線を浴びる日常のなかで、
壊れない構造を、今日からつくっていきませんか?

➡️ Chocobraについて詳しくはこちら(Amazon商品ページ)

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この記事を書いた人

元・大手化粧品メーカーの研究員。
自身の毛穴悩みをきっかけに、成分設計と皮膚科学の知見をもとに「角栓を構造から捉えなおす」独自の毛穴ケア理論を構築。
皮脂の酸化と角栓の層構造に注目し、“動かして流れを整える”毛穴マッサージケアという新しい概念を提唱。

これまで数百種のスキンケア製品と美容医療を実体験しながら、
「肌悩みに寄り添う科学」をコンセプトに、習慣として続けられる本質的なケアを追求し、Chocobraを開発。
現在は、自社ブログ・note・SNSを通じて、毛穴ケアに関する考え方をわかりやすく発信しながら、ブランドの世界観づくりから商品設計までを一貫して手がけている。