💭「皮脂って、ただの“ベタつく油”じゃないの?」
💭「テカリの原因だし、なるべく少ないほうがいい」
──そう思っていませんか?
実は、皮脂は肌の敵ではありません。
その中身を科学的に見ると、肌を守るために驚くほど精密なバランスで構成された“生体オイル”です。
皮脂は大きく分けて3種類の脂質からできています。
・スクワレン(約10〜15%)
・ワックスエステル(約25%)
・トリグリセリド(約40〜50%)
この3つが層となって混ざり合い、
「水分を逃がさず、外の刺激を防ぐ」天然の保護膜をつくっています。
つまり、皮脂は“汚れ”ではなく“防御構造”。
ただし、この構造が酸化や生活リズムの乱れで崩れると、
テカリ・黒ずみ・角栓といったトラブルにつながっていきます。
この記事では、
- 皮脂の3大成分の構造と役割
- 酸化皮脂がトラブルを起こすメカニズム
- “流れる皮脂”を保つためのケア習慣
を科学的に分解して解説します。
皮脂の「敵視」から「理解」へ──。
それが、Chocobraが提唱する“構造で整えるケア”の第一歩です。
🌀 皮脂は「不要な油」ではなく、肌を守る精密な膜だった
💭「皮脂は落とすもの」──その常識、実は逆だった
私たちは長い間、「皮脂=テカリ」「皮脂=汚れ」と教えられてきました。
しかし、皮膚科学の視点で見ると、皮脂は肌を守るために欠かせない精密なバリア膜です。
皮脂はただの油ではなく、水分・汗・角質の働きと連動して、
“皮脂膜(ひしまく)”という天然の保護構造をつくっています。
この膜は、肌表面のわずか0.01mmほどの薄い層。
それでも、外的刺激(紫外線・乾燥・摩擦・雑菌)から肌を守り、
同時に内側の水分を逃がさない「二重防御フィルム」のような役割を果たしています。
🧱 皮脂膜は「皮脂+汗+角質」のトリプル構造
皮脂膜は、以下の3つの要素で成り立っています。
- 皮脂(Sebum):脂質ベースの防水膜
- 汗(Perspiration):保湿とpHバランスの調整
- 角質(Corneocytes):ターンオーバーで供給されるバリア素材
これらが混ざり合うことで、肌は“しっとりしているのにベタつかない”理想的な状態を保っています。
つまり、皮脂は単独で働くのではなく、角質と汗との「チームワーク」で肌を守っているのです。
💧 皮脂の役割は「守る」「整える」「動かす」
皮脂には、大きく3つの機能があります。
- 保護機能:紫外線や摩擦から肌表面を守る
- 保湿機能:角質層の水分蒸発を防ぐ
- 流動機能:皮膚上で動き、老廃物を運び出す
この「流動性」が保たれていると、毛穴内部の皮脂もスムーズに流れ、
角栓や黒ずみができにくい状態になります。
逆に、洗いすぎや乾燥で皮脂膜が破壊されると、肌は“守るために”皮脂を過剰に出す。
結果として、テカリ・酸化・詰まりという悪循環が始まります。
🧠 皮脂は「守りながら流れる」構造体
皮脂は固まるために作られたものではなく、
常に動いて、古いものを外へ流すというダイナミックな構造を持っています。
ところが、生活リズムの乱れや酸化ストレスによって流動性が低下すると、
皮脂は“守る油”から“詰まる油”へと変わってしまうのです。
皮脂を敵にするのではなく、流れを味方にする。
これが、肌を安定させる本質的な毛穴ケアの考え方です。
✅ ここで押さえておきたいポイント
- 皮脂は「テカリ」ではなく、肌を守る精密な膜
- 皮脂膜は皮脂・汗・角質のチームプレーで成り立つ
- 保護・保湿・流動という3つの機能がある
- 流れが止まると“守る皮脂”が“詰まる皮脂”に変わる
- 皮脂は「落とすもの」ではなく「流すもの」として整える
🧬 皮脂の3大成分──スクワレン・ワックスエステル・トリグリの構造と役割
💭「皮脂の中身って、全部同じ油じゃないの?」
皮脂というと、一種類の油のように思われがちですが、
実際には性質も役割も異なる複数の脂質が絶妙な比率で混ざり合った“生体ブレンド”です。
主成分は大きく3つ──スクワレン・ワックスエステル・トリグリセリド(トリグリ)。
この3成分がそれぞれ異なる性質を持ちながら、肌の表面でチームのように働いています。
🧪 スクワレン:皮脂の“潤滑油”であり抗酸化バリア
スクワレンは皮脂中の約10〜15%を占める成分。
分子構造が柔軟で、滑らかに流れる性質を持つため、皮脂全体の流動性を保つ潤滑油として働きます。
さらに、スクワレンには酸化を防ぐ抗酸化機能があります。
紫外線や酸素による脂質酸化から肌を守り、皮脂膜が劣化するのを防ぐ重要な役割を担っています。
- 滑らかなテクスチャーで皮脂の流動性を高める
- 紫外線による酸化反応を抑える
- 毛穴内部の皮脂を“固まりにくく”する
ただし、スクワレン自体も長時間空気に触れると酸化し、過酸化スクワレンへ変化。
これが黒ずみや炎症の引き金になるため、“流れを止めない”ケアが必要です。
💎 ワックスエステル:皮脂膜の“骨格”を支える安定成分
ワックスエステルは皮脂の約25%を占め、肌の表面に「膜」を作る構造担当。
他の脂質よりも酸化しにくく、皮脂膜の安定性を高める骨格素材です。
この層がしっかりしていると、肌は外的刺激(紫外線・乾燥・摩擦)に強くなり、
角質層の水分蒸発を防ぐ“蓋”のような働きをします。
- 酸化しにくく、皮脂膜を安定化
- 水分蒸発を防ぎ、保湿バリアを形成
- 肌表面をなめらかに整える
つまり、ワックスエステルは皮脂の中で「構造の安定剤」。
これが不足すると皮脂膜が破れやすくなり、乾燥と過剰分泌の悪循環が起きます。
💧 トリグリセリド(トリグリ):肌を潤わせる“保湿担当”
皮脂の約40〜50%を占めるのがトリグリセリド。
脂肪酸とグリセリンが結合した構造で、保湿と柔軟性の要です。
トリグリは肌表面でゆっくり酸化しながら分解され、
一部が“遊離脂肪酸”として肌表面のpHを弱酸性に保ち、
雑菌の繁殖を防ぐ役割を果たしています。
- 肌の柔軟性としなやかさを保つ
- 弱酸性環境を維持し、アクネ菌の増殖を抑制
- 皮脂膜の保湿と再生をサポート
ただし、酸化しすぎると粘度が上がり、角栓形成を助長するリスクも。
酸化を防ぎ、適度に流すことが重要です。
💡 3つのバランスが崩れると、皮脂は“味方”から“敵”になる
この3成分のうちどれか1つでも欠けると、皮脂膜の構造は崩れます。
- スクワレンが酸化 → 黒ずみ・炎症
- ワックスエステルが減少 → 乾燥・バリア低下
- トリグリが酸化 → ベタつき・角栓化
つまり、皮脂は“多いか少ないか”ではなく、“バランスが取れているか”がすべて。
Chocobraが提唱する「流すケア」は、この3成分が健全に循環するための“構造的ケア”でもあります。
✅ ここで押さえておきたいポイント
- 皮脂の主成分はスクワレン・ワックスエステル・トリグリセリド
- スクワレン:流動性と抗酸化
- ワックスエステル:構造の安定化
- トリグリセリド:保湿とpH調整
- 3成分のバランスが崩れると、皮脂は“詰まる油”に変わる
💧 酸化する皮脂、酸化しない皮脂──バランスが乱れると何が起こる?
💭「同じ皮脂なのに、日によってテカったり荒れたりするのはなぜ?」
それは、皮脂が“酸化しているかどうか”の違いです。
皮脂は分泌された直後は透明でサラサラとしていますが、
時間の経過や紫外線・ストレスなどの刺激を受けると酸化が進み、
ドロッとした粘度の高い状態に変化します。
この酸化皮脂が、黒ずみや炎症、角栓化の出発点となるのです。
🧬 酸化の主犯はスクワレン
皮脂の中でも特に酸化しやすいのがスクワレン。
本来は肌を守る優れた抗酸化物質ですが、紫外線に当たるとすぐに「過酸化スクワレン」へ変化します。
過酸化スクワレンは皮膚のたんぱく質と結合して毛穴を塞ぎ、
炎症や角栓形成を促進する“トリガー分子”に変わります。
- 紫外線 → スクワレン酸化 → 毛穴が硬化
- 酸化皮脂が角質を刺激 → ターンオーバーが乱れる
- 結果として黒ずみ・ざらつき・ニキビが発生
スクワレンは「味方にも敵にもなる油」。
その境界線は、“流れ続けているかどうか”にあります。
💧 ワックスエステルが減ると、皮脂膜が壊れやすくなる
ワックスエステルは皮脂膜の安定を支える骨格成分ですが、
加齢や乾燥で分泌が減ると、皮脂膜が薄くなり酸化を受けやすくなります。
膜が壊れると、皮脂全体のバランスが崩れ、他の成分の酸化スピードも加速。
つまり、ワックスエステルの減少=酸化防御の崩壊なのです。
肌が乾燥しているのにテカる人は、まさにこの状態。
“守る皮脂”が足りないために、“出す皮脂”が過剰になっています。
🧱 トリグリの酸化が角栓とニキビの起点に
トリグリセリドが酸化すると、脂肪酸が分解されて遊離脂肪酸が発生します。
この脂肪酸は肌のpHを変化させ、アクネ菌の繁殖を助け、毛穴内の炎症を悪化させます。
また、酸化したトリグリは皮脂の粘度を上げ、
毛穴内で皮脂が“流れずに溜まる”状態をつくり出します。
これが角栓や炎症性ニキビの土台となる「皮脂停滞構造」です。
💡 酸化を防ぐには“流れる構造”を保つこと
皮脂が動き続ける限り、酸化は進行しにくくなります。
夜のバスタイムで毛穴を温め、ジェルマッサージでやさしく皮脂を動かすことで、
酸素との接触時間を短縮し、酸化連鎖を断つことができます。
さらに、ビタミンC誘導体美容液で酸化皮脂を中和すれば、
皮脂の3大成分がバランスを保ち、“守る皮脂”へと戻ります。
✅ ここで押さえておきたいポイント
- 皮脂の質を左右するのは「酸化」か「非酸化」か
- スクワレンは抗酸化力が高いが、紫外線で過酸化物に変化しやすい
- ワックスエステルの減少は皮脂膜の安定性を失わせる
- トリグリの酸化は炎症・角栓化の起点
- 酸化を防ぐ鍵は“流れる皮脂”を保ち、酸素と滞留を断つこと
🌙 “流れる皮脂”を保つためのケアと生活習慣
💭「皮脂バランスを整えたいけど、何をすればいい?」
皮脂を減らすのではなく、“流れる状態”をキープすること。
これが酸化や角栓を防ぐ、唯一の根本ケアです。
皮脂は動いている限り、酸化も滞留も起こりにくい。
そのためには、夜のケアと日常のリズムをセットで整える必要があります。
🛁 夜のバスタイムで皮脂を動かす
毛穴が柔らかくなる入浴後こそ、皮脂を流すゴールデンタイムです。
- 高粘度の温感ジェルを使い、毛穴の出口をやわらげる
- シリコンブラシで“やさしい圧”をかけてマッサージ
- 3分間のケアで皮脂の通り道をリセット
皮脂は温度が上がると流動性が高まり、角質層の間をスムーズに流れます。
摩擦を避けすぎず、肌が「心地よい」と感じる圧で動かすことがポイントです。
💧 ビタミンC誘導体で酸化の連鎖を防ぐ
皮脂の流れを整えたあとは、酸化ブロックが不可欠です。
ビタミンC誘導体は、酸化皮脂を中和し、皮脂腺の働きを穏やかに整えます。
- 酸化を防ぎ、皮脂のバランスを保つ
- スクワレンやトリグリの酸化を抑える
- 肌の透明感とツヤを維持する
「流すケア」と「守るケア」を組み合わせることで、皮脂は“敵”から“味方”に変わります。
🍽 食と睡眠で皮脂のリズムを整える
皮脂の分泌はホルモンバランスと深くつながっています。
そのため、生活リズムが乱れると皮脂腺も過剰に反応してしまいます。
- 夜更かしを避け、22時〜2時の修復タイムに眠る
- 脂質より糖質の摂りすぎを控える(インスリン過多で皮脂増加)
- オメガ3脂肪酸(青魚・亜麻仁油)で皮脂の質を安定化
外側のケアを整えても、内側が乱れていれば皮脂は安定しません。
“生活の整流”もまた、皮脂の流れを作るケアの一部なのです。
💡 「皮脂をコントロール」ではなく「皮脂に流れを与える」
皮脂はコントロールするものではなく、流れる環境を作るもの。
削るのでも、抑えるのでもなく、整えて動かす。
この発想の転換こそが、毛穴を詰まらせない・黒ずませないための最も科学的なアプローチです。
✅ ここで押さえておきたいポイント
- 夜の入浴後は皮脂を動かす絶好のタイミング
- 高粘度ジェルとやさしい圧で皮脂の流れをリセット
- ビタミンC誘導体で酸化連鎖を防ぐ
- 食と睡眠のリズムが皮脂の質を左右する
- 「減らす」より「流す」ことで皮脂は本来の働きを取り戻す
📘 まとめ|皮脂は「敵」ではなく「構造」だった
皮脂はテカリやベタつきの原因ではなく、肌を守るための精密な膜。
その主成分であるスクワレン・ワックスエステル・トリグリセリドが、
それぞれ「流す」「支える」「潤す」という役割を担い、
バランスを取りながら皮膚表面をなめらかに保っています。
ただし、その構造が崩れると、皮脂は酸化して黒ずみや角栓を引き起こします。
原因は“量”ではなく“流れ”。
皮脂が停滞する環境をつくることこそが、毛穴トラブルの出発点なのです。
夜に毛穴を温めて動かし、酸化を防ぐビタミンC誘導体で整える。
そして、睡眠・食事・ストレスバランスを保つ。
これらの小さな積み重ねが、皮脂を“流れる構造”に戻し、
肌本来のツヤとバリアを取り戻してくれます。
皮脂は落とすものではなく、流して循環させるもの。
それが、肌と向き合う最も科学的でやさしい方法です。
🧪ちふゆのひとことメモ
開発を始めたころ、私も「皮脂=悪者」と思っていました。
でも、皮脂の成分を調べるうちに、
スクワレンが抗酸化作用を持ち、ワックスエステルがバリアを支えていることを知って、
「これは守るための構造なんだ」と心から納得しました。
皮脂は敵じゃない。流れを止めなければ、むしろ味方になる。
そう思えるようになった瞬間、
“テカリ”という言葉が、少しやさしく見えるようになりました。
🛁Chocobraの毛穴マッサージケアは、“皮脂の流れを再設計する習慣”です
夜のバスタイムに高粘度ジェルを使い、毛穴の出口をやさしく動かす。
シリコンブラシの圧で皮脂の通りを整え、
その後にビタミンC誘導体美容液で酸化を防ぐ──この二段構えで、
スクワレン・ワックスエステル・トリグリのバランスを保ち、
“流れる皮脂構造”を育てます。

