ビタミンCとナイアシンアミドは一緒に使っていい?相性が悪くなるパターンを徹底整理

ビタミンCとナイアシンアミドは一緒に使っていいのかを解説するイラスト。レチノール製品に囲まれたビタミンCの擬人化キャラクター、相性に悩むビタミンCとナイアシンアミド(NA)、疑問の表情を浮かべる女性が描かれ、併用時に相性が悪くなるパターンを整理する構図。
この記事を書いた人|佐藤ちふゆ(Chocobra開発チーム)
毛穴ケア開発スペシャリスト
肌の“なぜ?”を構造から読み解く研究者。
毛穴・黒ずみから成分・ニキビ・エイジングまで、幅広い悩みを科学的にやさしく解説します。
毎日のケアが迷わず続けられるよう、“仕組みの見える美容”をお届けします。

💭「ビタミンCとナイアシンアミドって、一緒に使うと良くないって聞いたけど本当?」
💭「両方入ったスキンケアを使ったら、なんだかピリついた気がして不安になった…」

──そんな疑問や不安、ありませんか?

ビタミンCとナイアシンアミドの併用については、
「相性が悪い」「一緒に使うと刺激になる」といった情報が多く、
何が正しいのか分からなくなりがちです。

結論から言うと、
ビタミンCとナイアシンアミドは“基本的には併用OK”な組み合わせ です。
ただし、種類・濃度・使う順番・肌の状態が合っていないと、
刺激や違和感として表に出やすくなることがあります。

つまり問題は、
成分同士の相性そのものではなく、
“使われ方”と“肌側の条件” にあります。

この記事では、

  • なぜ「相性が悪い」と言われるようになったのか
  • 実際にトラブルが起きやすい併用パターン
  • 併用しても問題ないケース/注意が必要なケース
  • 安心して使うための現実的なルール

を、噂やイメージではなく 仕組みベース で整理します。

「併用NG」と避けてしまう前に、
本当に気をつけるべきポイント を一度クリアにしておきましょう。

🌀 ビタミンCとナイアシンアミドは一緒に使っていい?結論から

✅ 結論:基本的には“併用しても問題ない”

結論から言うと、
ビタミンCとナイアシンアミドは基本的に一緒に使って問題ありません。

実際、海外・国内問わず、
両方を同時に配合した化粧品も数多く存在しています。

「併用NG」と言われる理由は、
成分同士の反応というよりも、
使い方や肌状態が合っていなかったケースが強く印象に残っている ためです。

🧪 “化学的に危険”という話ではない

よくある誤解のひとつが、
「ビタミンCとナイアシンアミドを混ぜると危険な物質になる」という話です。

これは、
かなり昔の条件付き実験や理論が、
現代の化粧品処方と切り離されたまま広まったもの。

実際のスキンケア使用環境では、

  • 室温
  • 肌のpH
  • 塗布量
  • 接触時間

などの条件がまったく異なるため、
問題になるような反応は起こりません。

「危険だから併用しないほうがいい」という話は、
現在の化粧品設計とはズレています。

😮‍💨 併用で“違和感が出る人”がいるのは事実

一方で、
「一緒に使ったらピリついた」「赤くなった」という人がいるのも事実です。

これは、

  • どちらかが高濃度
  • 両方とも刺激が出やすいタイプ
  • 肌が乾燥・炎症気味
  • 洗顔直後に一気に重ねた

といった条件が重なった結果です。

つまり、
成分の相性が悪いのではなく、刺激が重なっただけ というケースが大半です。

🍋 種類によって“併用しやすさ”は変わる

ビタミンCにもナイアシンアミドにも、
いくつかのタイプがあります。

たとえば、

  • ビタミンC誘導体 × ナイアシンアミド
  • 低〜中濃度ビタミンC × ナイアシンアミド

こうした組み合わせは、
刺激が出にくく併用しやすい パターンです。

逆に、

  • 高濃度L-アスコルビン酸
  • 高濃度ナイアシンアミド

を同時に使うと、
刺激を感じやすくなることがあります。

💡 問題は“併用”ではなく“条件の重なり”

ここまでをまとめると、

  • ビタミンC × ナイアシンアミドは併用OK
  • 化学的に危険という話ではない
  • 違和感が出るのは刺激条件が重なったとき
  • 種類・濃度・肌状態で感じ方が変わる

ということになります。

つまり、
併用そのものを避ける必要はなく、
「どういう条件で使うか」を考えることが重要
なのです。

次の章では、
なぜ「相性が悪い」と言われるようになったのか、
その誤解の背景をもう少し詳しく整理していきます。

🧪「相性が悪い」と言われるようになった理由

🧪 昔の理論が“そのまま独り歩き”した

ビタミンCとナイアシンアミドの併用NG説は、
かなり昔の理論や条件付きの話が、
前提を省かれたまま広まった ことが発端です。

当時は、
高温・長時間・高濃度という特殊な条件下で、
成分同士の反応が議論されたことがありました。
しかし、これは現在のスキンケア使用環境とは大きく異なります。

日常のスキンケアでは、

  • 常温
  • 少量
  • 短時間
  • 肌上での使用

という条件になるため、
問題になるような反応は起こりません。

それでも「一緒に使うとダメ」という話だけが残り、
注意点が切り取られて伝わってしまったのです。

🍋 “刺激が出た体験”が相性の悪さとして記憶された

併用したときにピリついた経験があると、
人はそれを「成分の相性が悪かった」と解釈しがちです。

実際には、

  • 両方とも高濃度だった
  • 肌が乾燥していた
  • 洗顔直後に重ねた
  • 摩擦や炎症があった

といった条件が重なっていただけのことがほとんど。

しかし体感としては「一緒に使ったらダメだった」ため、
原因の切り分けがされないまま“併用NG”という結論 が残ります。

この体験談がSNSや口コミで広がり、
相性が悪いという印象が強化されていきました。

🧴 高濃度・即効型の流行が誤解を加速させた

近年は、

  • 高濃度ビタミンC
  • 高濃度ナイアシンアミド
  • 即効性を売りにした処方

が増えています。

こうした製品を同時に使うと、
刺激を感じる確率が一気に高まります。

その結果、

  • 「一緒に使うとピリつく」
  • 「やっぱり相性が悪い」

という印象が生まれやすくなりました。

本来は
“高濃度同士を同時に使った”ことが原因 なのに、
成分の相性に問題があるように誤解されてしまったのです。

🫧 pHの違いが“違和感”として出やすかった

ビタミンC(特にL-アスコルビン酸)は酸性寄り、
ナイアシンアミドは弱酸性〜中性寄りの処方が多いです。

このpH差を一気に重ねると、
敏感な肌では“違和感”として感じられることがあります。

ただしこれは、

  • 肌が弱っている
  • 乾燥している
  • 洗顔直後

といった条件がある場合に限られます。

pHの違いそのものが問題なのではなく、
肌側の受け止め余力が足りなかっただけ なのです。

💡 「相性が悪い」のではなく「条件が揃っていなかった」

ここまでの背景を整理すると、

  • 古い理論の切り取り
  • 体験談の拡散
  • 高濃度製品の流行
  • pH差による一時的な違和感

これらが重なって
「ビタミンC×ナイアシンアミドは相性が悪い」
というイメージが作られてきました。

しかし実際には、
条件を整えれば問題なく併用できる組み合わせ です。

次の章では、
どんな条件でトラブルが起きやすいのか、
“併用で注意が必要な具体パターン”を整理していきます。

🧼 併用でトラブルが起きやすいパターンとは

😮‍💨 ① 両方とも“高濃度”を同時に使っている

トラブルで最も多いのが、
高濃度ビタミンCと高濃度ナイアシンアミドを同時に重ねているケース です。

どちらも単体では問題なくても、

  • ビタミンC:15〜20%
  • ナイアシンアミド:10%以上

といった組み合わせになると、
肌に入る情報量が一気に増え、
刺激・ピリつき・赤みとして表に出やすくなります。

これは成分同士の反応ではなく、
肌の受け止め量を超えてしまった ことが原因です。

💦 ② 洗顔直後の“乾いた肌”に一気に重ねている

洗顔直後は、
角層の水分が一時的に減り、
成分が入りやすい状態になっています。

このタイミングで、

  • ビタミンC → すぐナイアシンアミド
  • ワンクッション保湿なし

という使い方をすると、
入り方が急激になり、
チクチク・ヒリヒリを感じやすくなります。

保湿を一枚はさまない併用 は、
最もトラブルが起きやすい使い方です。

🍋 ③ 酸性寄りのビタミンCを“弱った日に”使っている

L-アスコルビン酸タイプのビタミンCは酸性寄りのため、
乾燥・摩擦・炎症がある日は刺激が出やすくなります。

その状態でナイアシンアミドを重ねると、
肌はpH変化を強く感じ、
違和感や赤みとして反応 することがあります。

この場合も、
相性ではなく タイミングの問題 です。

🧴 ④ 併用に向かない“ベース処方”を選んでいる

刺激が出るケースでは、
ビタミンCやナイアシンアミドそのものより、
ベース処方の刺激要因 が重なっていることがよくあります。

トラブルが起きやすい条件

  • アルコール多めの処方同士
  • サラサラで蒸発が早い美容液
  • AHA/BHA入りと併用
  • 精油や香料が強い

これらが重なると、
肌が刺激を感じやすくなります。

💡 ⑤ “毎日必ず併用”しようとしている

「どちらも良い成分だから、毎日一緒に使うべき」
という思い込みも、トラブルの原因になります。

肌には日によって、

  • 受け止められる日
  • 少し休ませたい日

があります。

毎日必ず併用しようとすると、
肌が疲れ、
ある日突然ピリつきが出る ことがあります。

併用は
“毎日ルール”ではなく、
肌状態に合わせて使い分ける選択肢 と考える方が安全です。

🌙 問題なく併用するための安全な使い方ルール

💧 ① 洗顔後すぐに重ねず“保湿クッション”を必ず入れる

ビタミンCとナイアシンアミドの併用で刺激が出やすい最大の原因は、
乾いた肌に一気に成分を入れすぎること です。

洗顔直後は角層の水分が一時的に減り、
どんな成分も入りやすい状態になっています。
このタイミングで併用すると、
刺激として感じやすくなります。

安全な基本ルールは、

  • 洗顔後にまず化粧水で水分を入れる
  • 肌がしっとりしてから美容液を使う
  • 乾いた状態に直接重ねない

たったこれだけで、
併用時のピリつきは大きく減ります。

🍋 ② “高濃度×高濃度”は避ける

併用が問題なく成立するかどうかは、
濃度の組み合わせ が大きく影響します。

安全な組み合わせ

  • 低〜中濃度ビタミンC × ナイアシンアミド
  • ビタミンC誘導体 × ナイアシンアミド

注意が必要な組み合わせ

  • 高濃度L-アスコルビン酸 × 高濃度ナイアシンアミド

どちらも「効かせる」成分だからこそ、
同時に強く入れすぎないことが重要です。

🌙 ③ 朝と夜で“役割分担”するのも正解

どうしても刺激が出やすい人は、
同時併用にこだわる必要はありません

たとえば、

  • 朝:ナイアシンアミド(皮脂バランス・安定)
  • 夜:ビタミンC(酸化ケア・毛穴対策)

という使い分けでも、
十分に両方のメリットを得られます。

併用は「同時に使う」だけでなく、
時間帯で分ける併用 も立派な正解です。

🧴 ④ ベース処方が穏やかなものを選ぶ

併用トラブルの多くは、
成分そのものより ベース処方の刺激要因 が重なった結果です。

併用に向いている処方

  • アルコール控えめ
  • しっとり系・乳液寄り
  • 香料が強くない
  • AHA/BHAが入っていない

この条件を満たすだけで、
ビタミンC×ナイアシンアミドは
かなり扱いやすい組み合わせになります。

💡 ⑤ “毎日必ず併用”しなくていいと理解する

併用がうまくいく人ほど、
毎日同じ使い方をしていません

  • 肌が元気な日は併用
  • 乾燥・赤みがある日はどちらか休む
  • 季節の変わり目は頻度を落とす

こうした柔軟な運用が、
長期的にトラブルを防ぎます。

ビタミンCもナイアシンアミドも、
「続けること」より
“肌が受け止められる量とタイミング”を守ること が最優先です。

併用は危険ではありません。
条件を整えれば、
むしろ相乗的に働く組み合わせです。

📘 まとめ|併用NGではなく“条件次第”で考えるのが正解

ビタミンCとナイアシンアミドは、
「一緒に使うと相性が悪い」と言われがちですが、
実際には 併用そのものが問題なのではありません

トラブルが起きるケースの多くは、

  • 両方を高濃度で同時に使っている
  • 洗顔直後の乾いた肌に一気に重ねている
  • 酸性寄りのビタミンCを弱った日に使っている
  • 刺激の出やすいベース処方が重なっている
  • 毎日必ず併用しようとして肌の回復余白がない

といった 条件の重なり が原因です。

逆に言えば、

  • 保湿をワンクッション入れる
  • 濃度を調整する
  • 朝夜で使い分ける
  • 肌状態に合わせて休む日をつくる

これらを意識するだけで、
ビタミンCとナイアシンアミドは 十分に併用可能な組み合わせ になります。

併用NGかどうかではなく、
「今の肌が受け止められる条件かどうか」で判断することが大切です。

🧪ちふゆのひとことメモ

私も昔、「この2つは一緒に使っちゃダメなんだ」と思い込んでいました。
でも実際にトラブルが出た日は、
高濃度同士を、乾いた肌に、連日使っていたんですよね。

条件を一つずつ整えていったら、
併用してもピリつきは出なくなりました。

成分の相性より大事なのは、
肌がその日どれだけ受け止められるか
この視点を持つだけで、スキンケアはずっと楽になります。

🛁Chocobraの毛穴マッサージケアは、併用が成立する“安定した肌土台”を支えます

夜のバスタイムに専用のシリコンブラシでやさしい圧をかけ、毛穴の流れを整える。
その後にビタミンC誘導体美容液で酸化を防ぐ──この二段構えにより、
皮脂や乾燥の揺らぎを抑え、ビタミンCとナイアシンアミドの併用もしやすい肌状態へ導きます。

角栓は洗顔じゃ落ちないの説明画像
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この記事を書いた人

元・大手化粧品メーカーの研究員。美容成分の研究にも携わり、成分知識に精通。
自身の毛穴悩みをきっかけに、成分設計と皮膚科学の知見をもとに「角栓を構造から捉えなおす」独自の毛穴ケア理論を構築。
皮脂の酸化と角栓の層構造に注目し、“動かして流れを整える”毛穴マッサージケアという新しい概念を提唱。

これまで数百種のスキンケア製品と美容医療を実体験しながら、
「肌悩みに寄り添う科学」をコンセプトに、習慣として続けられる本質的なケアを追求し、Chocobraを開発。
現在は、自社ブログ・note・SNSを通じて、毛穴ケアに関する考え方をわかりやすく発信しながら、ブランドの世界観づくりから商品設計までを一貫して手がけている。