ナイアシンアミドとレチノールは一緒に使っていい?併用NGパターンと安全な組み合わせ方

「ナイアシンアミドとレチノールは一緒に使っていい?併用NGパターンと安全な組み合わせ方」というタイトルの横で、悩んだ表情の女性があごに手を当てて考えているイラスト。右側には“ナイアシンアミド”と“レチノール”と書かれた2本のスポイト瓶が並んでいる。
この記事を書いた人|佐藤ちふゆ(Chocobra開発チーム)
毛穴ケア開発スペシャリスト
肌の“なぜ?”を構造から読み解く研究者。
毛穴・黒ずみから成分・ニキビ・エイジングまで、幅広い悩みを科学的にやさしく解説します。
毎日のケアが迷わず続けられるよう、“仕組みの見える美容”をお届けします。

💭「ナイアシンアミドとレチノールって一緒に使っていいの?刺激が強まるって聞いたことがある…」
💭「併用OKと言う人もいればNGと言う人もいて、結局どっちが正しいの?」

──そんな迷いや不安、ありませんか?

結論から言うと、
ナイアシンアミドとレチノールは“併用できる日もあれば、避けるべき日もある”成分ペア です。

どちらの成分も優秀ですが、
レチノールは“肌のゆらぎやすさ”を大きく左右し、
ナイアシンアミドは“肌の受け止める力”の影響を強く受けます。

そのため、

  • 肌が乾燥している
  • 摩擦を受けた日
  • レチノールを使い始めたばかり
  • バリアが弱っている
  • 毛穴の出口が硬くなっている

こうした日は併用NGパターンになりやすい一方、

  • 肌が落ち着いている
  • レチノールに慣れている
  • 保湿が十分できている
  • 夜のケアで出口が柔らかい状態になっている

といった条件が揃っていれば、
むしろ相乗効果が出て“併用OK” になることもあります。

つまり重要なのは、
「併用できるかどうか」ではなく「どんな日に併用すべきではないか」 を知ること。

この記事では、

  • ナイアシンアミド × レチノールの相性
  • 絶対に併用してはいけないNGパターン
  • 安全に併用できる条件
  • 肌を揺らさないための最適な使い分け・順番・頻度

をわかりやすく整理します。

あなたの肌にとって“今日が併用すべき日かどうか”の判断が、
この記事でできるようになります。

🌀 ナイアシンアミドとレチノールは併用できる?結論と前提

💡 結論:併用は“肌状態によってOKにもNGにもなる”

結論から言うと、
ナイアシンアミドとレチノールは基本的に併用可能です。
成分の性質として混ぜてはいけない組み合わせではなく、
むしろメリットが重なる相性の良いペアでもあります。

ただし問題は、
レチノールの揺らがせやすさ × ナイアシンアミドの受け止めやすさ
という“肌側の条件”によって負担が大きく変わること。

同じ人でも、
ある日はOK、ある日はNGになるほど条件差が出やすい組み合わせなのです。

😊 ナイアシンアミドは“レチノールの弱点”をサポートできる成分

レチノールは、

  • 乾燥しやすい
  • 摩擦に弱くなる
  • 赤みが出やすい
  • バリアが揺らぎやすい

という“ゆらぎ特性”があります。

一方ナイアシンアミドには、

  • バリアをサポートする
  • 皮脂バランスを整える
  • 赤みを穏やかにする

といった役割があります。

そのため、
レチノールの弱点をナイアシンアミドが補う という相乗の形になりやすいのです。

正しく使えば併用はむしろおすすめの組み合わせです。

😣 ただしレチノールに“慣れていない時期”は併用NGになりやすい

レチノールを使い始めたばかりの「慣らし期間」は、
肌が非常に揺らぎやすいタイミングです。

この時期は、

  • 乾燥が強い
  • 毛穴の出口が硬くなりやすい
  • 摩擦に敏感
  • 赤み・皮むけが部分的にある

といった状態で、
ナイアシンアミドの穏やかな刺激でさえ負担になることがあります。

レチノール1〜3週間目は特に注意が必要で、
併用は避ける or 部分・低濃度に限定するのが安全です。

😮‍💨 肌が乾燥している日の併用は“ほぼNG”

レチノールの弱点は乾燥、
ナイアシンアミドが揺らぐのも乾燥。

つまり 乾燥がある日は併用NGの確率が一気に上がります。

乾燥していると、

  • 成分が均一になじまない
  • 一部に刺激が集中する
  • ピリつき、赤み、ザラつきが出る

といった現象が起きやすくなります。

「あ、今日は乾いているな」と感じる日は
レチノール × ナイアシンアミドは無理に重ねなくてOKです。

💡 併用可否は“成分”ではなく“今日の肌の状態”で決まる

まとめると併用可否は、
成分同士の相性ではなく 肌コンディションの問題 です。

併用OK

  • 肌が落ち着いている
  • 乾燥が少ない
  • レチノールに慣れている
  • バリアが安定している

併用NG

  • 乾燥している
  • ピリつきがある
  • レチノールを使い始めたばかり
  • 摩擦ダメージが強い日

この条件だけで、併用の安全性は大きく変わります。

🧪 併用NGパターン──“やめておくべき日”の明確な基準

🔥 ① 肌が乾燥して“つっぱる・粉ふく”日

レチノールとナイアシンアミドの併用で最も注意すべきは 乾燥
どちらも乾燥の影響を強く受けるため、肌がつっぱっている日は併用NGです。

乾燥すると、

  • 成分が均一に広がらない
  • 一部に刺激が集中する
  • ピリつき・赤みが出やすくなる

という状態になり、
特にレチノールの刺激が“増幅されたように”感じられます。

「今日は乾いてるな」と思った日は、
レチノールとナイアシンアミドの重ね塗りは回避するのが正解です。

😣 ② レチノールを始めたばかりの“慣らし期間”

レチノールは、使用開始1〜3週間がもっとも揺れやすい時期です。
この期間は、

  • 皮むけ
  • ほてり
  • 軽い赤み
  • ザラつき

などが出やすく、肌バリアが不安定になっています。

この状態でナイアシンアミドを重ねると、
穏やかな成分でも負担になることが多く、
“反応が倍増して見える”こともあります。

レチノール初心者は、
慣れるまで共存NG と覚えておくと安全です。

😮‍💨 ③ 摩擦が多かった日(メイク落とし・マスク・外気)

レチノールは摩擦の影響を受けやすく、
ナイアシンアミドは乾燥・摩擦の“状態差”に反応しやすい成分です。

そのため、

  • クレンジングでゴシゴシしてしまった
  • マスクがこすれた
  • 風や冷気で肌が荒れ気味
  • メイク直しを何度もした

こうした日は肌が弱っており、
レチノール × ナイアシンアミドの併用が負担になりやすい日です。

摩擦ダメージがある日は、
片方だけにする・保湿を優先する のが賢い判断です。

🔥 ④ 赤み・むずむずが“前日から続いている”日

すでに肌が揺れている状態(赤み・むずむず・ザラつき)で併用すると、
レチノールの作用が肌に響きやすくなり、
ナイアシンアミドも“なじみムラ”を起こして反応が強まりやすくなります。

特に、

  • Tゾーンだけむずむずする
  • 鼻や眉間、ごわつきがある
  • 前夜のレチノール反応が残っている

この場合は“併用NGのサイン”。

肌が穏やかになるまで、
どちらか一方だけに絞るのが安全です。

💡 ⑤ 強い成分を複数使った日(攻めの重ね使いの日)

レチノールは攻め、
高濃度ナイアシンアミドも攻めになり得ます。

さらにその日に、

  • AHA/BHA
  • 高濃度ビタミンC
  • スクラブ
  • 角質ケア洗顔

などを使っていると、肌が既に疲れています。

そこへレチノール × ナイアシンアミドを重ねると、
肌の処理能力を超えて負担が一気に爆発しやすくなります。

「今日はいろいろ攻めた」という日は、
併用を避けて“保湿メインで休ませる日”にするのが正解です。

🧼 併用OKパターン──安全に使える条件とは?

😊 ① 肌が“落ち着いている日”なら併用しても問題ない

レチノールとナイアシンアミドの併用が安全に成立する最大の条件は、
「今日の肌が落ち着いているかどうか」 です。

次のような日は併用OKのサインです。

  • 洗顔後につっぱらない
  • 柔らかさがある
  • 赤みやむずむずが出ていない
  • 乾燥による粉ふきがない
  • 触ってもヒリつかない

肌が安定している日は、
成分が均一に広がりやすく負担が出にくいため、併用の相性が良くなります。

💧 ② レチノールに“慣れている”状態なら負担は大きく下がる

レチノールは慣れれば慣れるほど揺らぎにくくなる成分です。
使用開始から2〜4週間ほど経ち、

  • 皮むけが落ち着いた
  • 赤みがほとんど出なくなった
  • 翌日に響かなくなってきた

という状態になっていれば、
ナイアシンアミドとの併用は大きな問題になりにくくなります。

むしろ、
レチノールの乾燥をナイアシンアミドが補う という良い循環が生まれます。

😌 ③ 保湿が十分できていて“出口が柔らかい”

併用の負担は“乾燥 × レチノール”で爆発します。
逆に、肌がしっかり保湿されて出口が柔らかいと、

  • レチノールが刺さりにくい
  • ナイアシンアミドが均一に広がる
  • 部位差の反応が出にくい

という状態になり、併用はとても快適になります。

特に併用したい日は、

  • 化粧水でふっくら
  • セラミドで出口ケア
  • 摩擦ゼロでスキンケア

この3点を丁寧に行うと成功確率が大幅に上がります。

🌙 ④ レチノールは夜、ナイアシンアミドは“夜 or 朝”の使い分けも有効

併用=同じタイミングで必ず使う、という意味ではありません。

次のような 時間差併用 は敏感肌でも相性が良くなります。

  • 夜:レチノール
  • 朝:ナイアシンアミド

あるいは、

  • 夜:レチノール
  • 夜:ナイアシンアミドは部分使いだけ

といった組み合わせも十分OKです。

時間をずらすことで、
レチノールのゆらぎにナイアシンアミドを巻き込まず、
かつ両方の良さを取り入れられます。

💡 ⑤ “攻める日は1つだけ”というルールさえ守れば併用は容易

レチノールとナイアシンアミドの併用は難しいように見えますが、
実は次の1つを徹底するだけで安全性が一気に高まります。

攻める日は1アイテムだけにする。

例えば、

  • レチノールを使う日はナイアシンアミドを控えめに
  • ナイアシンアミドをしっかり使いたい日はレチノールを休む

このように その日の肌の余裕に合わせて“攻め枠”を調整するだけで、
敏感肌でも併用がスムーズになります。

併用OKの日は「肌が余裕のある日」。
この視点を持つだけで、使い分けが一気に簡単になります。

🌙 肌を揺らさない“最適な組み合わせ方(順番・頻度・使い分け)”

👉 ① 併用する日は“順番”が最重要:水分→保湿→ナイアシンアミド→レチノール

レチノール × ナイアシンアミド併用でトラブルが起きやすいのは、
順番が間違っていることが圧倒的に多いです。

正しい順番は次の通り。

  1. 化粧水(まず肌に水分を入れて柔らかく)
  2. セラミド中心の保湿(出口が動きやすくなる)
  3. ナイアシンアミド(バリアサポートを先に仕込む)
  4. レチノール(最後に小量をなじませる)

この順番ならレチノールの乾燥・刺激が最小化され、
ナイアシンアミドが“受け止める土台”づくりをしてくれます。

逆にNGなのは、

  • レチノール → ナイアシンアミド(負担が強く出やすい)
  • 洗顔後すぐの乾いた肌へレチノール直塗り

これだけで揺らぎ方が大きく変わります。


🗓 ② 併用頻度の基本は “週1→週2→隔日” の3段階

併用は毎日行う必要はありません。
むしろ敏感肌ほど 「肌が慣れる階段」を作る ほうが成功率が高くなります。

おすすめステップは以下。

  • 週1回:まずは肌の反応をチェック
  • 週2回:ピリつきや赤みがなければステップアップ
  • 隔日:慣れてきたらこのペースが最も安定

毎日併用は、肌が強くても負担が出やすいので、
慣れるまでは避けたほうが安心です。


🌙 ③ “朝ナイアシンアミド × 夜レチノール”は最も安全な組み合わせ

併用といっても、同じ時間に塗る必要はありません。
敏感肌でもっとも安全に使えるのが 朝:ナイアシンアミド、夜:レチノール の組み合わせです。

  • 朝のナイアシンアミド → 日中の乾燥と皮脂の揺れを安定させる
  • 夜のレチノール → ターンオーバーを穏やかにサポート

時間をずらすことで、
互いの刺激が重ならず、メリットだけを活かせます。

夜に両方使いたい場合は、
ナイアシンアミドは“部分使い”から始めるのが安全です。


😌 ④ 肌が疲れている日は“どちらか一方だけ”に切り替える

併用は「毎日しなければならないもの」ではありません。
レチノールはゆらぎの原因になりやすく、
ナイアシンアミドも乾燥していると反応が出ることがあります。

次のような日は併用を避けるのが正解です。

  • 乾燥して粉がふく
  • 前日に赤みが残っている
  • マスク摩擦が強かった
  • 紫外線を多く浴びた
  • 風が強く肌が荒れた

こういう日は “攻めアイテムは1つまで” にするだけで、
翌日のゆらぎ方が全く変わります。


💡 ⑤ 結局いちばん大切なのは“今日の肌の余裕を見ること”

レチノール × ナイアシンアミド併用の本質は、
成分相性ではなく “肌がどれだけ余裕を持っているか” にあります。

併用OKのサイン

  • 乾燥していない
  • 柔らかさがある
  • 触れてもヒリヒリしない
  • レチノールに慣れている
  • 洗顔後につっぱらない

併用NGのサイン

  • 乾燥・粉ふき
  • 前日の赤みが残っている
  • むずむずが強い
  • レチノール開始直後
  • 部位ごとのピリつきが多い

この判断ができるようになれば、
“レチノールで荒れた” “ナイアシンアミドで赤くなった” といった悩みは激減します。

📘 まとめ|同時使いより“条件合わせ”が安全性を左右する

ナイアシンアミドとレチノールは、
併用できるのか、それとも避けるべきなのか──
その答えは “肌状態しだい” です。

今回整理した通り、

  • 成分同士は併用可能
  • ただし乾燥・摩擦・レチノール慣れの有無によって負担が激変
  • 併用NGの日と併用OKの日が存在する
  • 安全性は“今日の肌の余裕”で決まる
  • 時間差・頻度調整・保湿強化で併用は快適になる

つまり大切なのは、
「併用できるか?」よりも「今日は併用していい日か?」 を見極めること。

レチノールが乾燥を起こしやすい成分、
ナイアシンアミドが乾燥に敏感な成分だからこそ、
条件が整っている日の併用はむしろ相性が良く、
肌のゆらぎにくい方向へサポートしてくれます。

🧪ちふゆのひとことメモ

レチノールを始めた頃、
「ナイアシンアミドを重ねたらむずむずした」ことが何度かありました。

でも、乾燥していた日・摩擦の多い日・レチノール初期の週など、
“併用NGの日”を無視していただけ だと後で気づきました。

逆に、肌が落ち着いている日に
正しい順番で併用すると、刺激はほとんど感じず、
レチノールの乾燥もナイアシンアミドがやわらげてくれました。

併用の可否は成分ではなく、
その日の肌がどれくらい余裕を持っているか
これを意識するだけで併用は一気に簡単になります。

🛁Chocobraの毛穴マッサージケアは、“併用OKの肌”を育てます

夜のバスタイムに専用シリコンブラシでやさしい圧をかけ、毛穴の流れを整える。
その後にビタミンC誘導体美容液で酸化を防ぐ──この二段階が、
乾燥・摩擦・詰まりによる“出口の硬さ”を減らし、
ナイアシンアミドもレチノールも受け入れやすい、落ち着いた肌状態へ導きます。

角栓は洗顔じゃ落ちないの説明画像
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この記事を書いた人

元・大手化粧品メーカーの研究員。美容成分の研究にも携わり、成分知識に精通。
自身の毛穴悩みをきっかけに、成分設計と皮膚科学の知見をもとに「角栓を構造から捉えなおす」独自の毛穴ケア理論を構築。
皮脂の酸化と角栓の層構造に注目し、“動かして流れを整える”毛穴マッサージケアという新しい概念を提唱。

これまで数百種のスキンケア製品と美容医療を実体験しながら、
「肌悩みに寄り添う科学」をコンセプトに、習慣として続けられる本質的なケアを追求し、Chocobraを開発。
現在は、自社ブログ・note・SNSを通じて、毛穴ケアに関する考え方をわかりやすく発信しながら、ブランドの世界観づくりから商品設計までを一貫して手がけている。