ナイアシンアミドとセラミドは相性抜群?バリア強化の科学

ナイアシンアミドとセラミドのチューブが擬人化され、仲良く並んで「相性抜群?」と問いかけるシーン。背景にはバリア機能を象徴するシールドアイコンとプラス記号が描かれ、右側には「ナイアシンアミドとセラミドは相性抜群?バリア強化の科学」と表示された、成分の相性をテーマにしたフラットイラストのアイキャッチ画像。

💭「スキンケアしているのに乾燥や赤みが治らない」
💭「ナイアシンアミドとセラミド、どっちも聞いたことあるけど一緒に使っていいの?」

──そんな疑問や不安を持ったことはありませんか?

ナイアシンアミドは、皮脂バランスを整えたり、シミやシワを予防したりとマルチに働く成分。
一方、セラミドは角層のうるおいを抱え込み、外部刺激から肌を守る「バリア機能の要」といえる存在です。

実はこの2つの成分は、相性の良さで知られる“バリア強化コンビ”。
一緒に取り入れることで「潤いを守る力」と「肌を立て直す力」の両方が高まり、敏感肌や乾燥肌はもちろん、エイジングケアにも役立ちます。

この記事では、

  • ナイアシンアミドとセラミドのそれぞれの働き
  • なぜ相性抜群といわれるのか、その科学的根拠
  • 同時使用のステップや肌タイプ別の活かし方

をわかりやすく解説します。読後には「この組み合わせをどう取り入れるべきか」がクリアになるはずです。

🌀 ナイアシンアミドとセラミド、それぞれの働き

💭「どちらもよく聞くけど、実際どう違うの?」

スキンケアを選ぶときに必ず目にする「ナイアシンアミド」と「セラミド」。
どちらも肌に良いとされますが、具体的にどんな働きがあるのか、どう使い分けるのか迷う人は多いはずです。
まずはそれぞれの成分の特徴を整理してみましょう。

🧴 ナイアシンアミドの特徴

ナイアシンアミドはビタミンB3の一種で、多機能に働く万能成分。
厚生労働省に医薬部外品の有効成分として承認されており、さまざまな肌悩みにアプローチできます。

  • メラニンが肌表面に沈着するのを防ぐ → シミやくすみ予防
  • セラミド産生を助け、バリア機能を間接的にサポート
  • コラーゲン生成をサポートし、小ジワやハリ不足を改善
  • 皮脂分泌をコントロールして毛穴の目立ちを抑える

まさに「肌全体の調子を底上げする」成分といえるでしょう。

🧴 セラミドの特徴

セラミドは肌の角層に存在する脂質で、バリア機能の主役を担っています。
加齢や外的刺激で減少すると、乾燥や敏感肌の原因になります。

  • 角層の細胞間脂質として水分を抱え込み、潤いをキープ
  • 外部刺激(紫外線や摩擦、花粉など)から肌を守る
  • 肌荒れや乾燥ダメージを防ぎ、健やかな状態を保つ
  • 不足すると「乾燥→バリア低下→炎症→さらに乾燥」という悪循環に陥る

「守りの要」として、スキンケアのベースに欠かせない存在です。

🍀 共通点と違いを整理

  • ナイアシンアミド → シミ・シワ・皮脂バランスなど多方面に働く“万能型”
  • セラミド → 水分保持とバリア機能を支える“守りの要”

共通点は「バリア機能を強くする」ことですが、アプローチの仕方が違います。
ナイアシンアミドは「セラミドを作る力を助ける」、セラミドは「直接バリアを構成する」。
この補完関係こそ、両者を一緒に使う意味があるのです。

💡 どちらを優先すべき?

  • 乾燥や敏感肌で揺らぎやすい → セラミドを優先
  • 美白やハリ不足も同時にケアしたい → ナイアシンアミドを優先
  • 両方の悩みがある → 併用で相乗効果を狙うのがベスト

肌の状態に合わせて使い分け、あるいは同時に取り入れるのが最も効果的です。

✅ ここで押さえておきたいポイント

  • ナイアシンアミドは“マルチプレイヤー”、美白・シワ改善・皮脂調整に幅広く有効
  • セラミドは“守りの要”、水分保持とバリア機能の中心
  • 共通点は「バリアを強化する」ことだが、仕組みは異なる
  • 併用することで「守る+底上げする」の両方が実現できる

🧪 なぜ相性抜群といわれるのか?バリア強化の仕組み

💭「一緒に使ったら、本当に肌が強くなるの?」

ナイアシンアミドとセラミドは、それぞれ単体でも頼れる成分。
でも「一緒に使うことで、どうしてバリアが強くなるの?」と疑問に思う人も多いはずです。
実はこの2つは、肌を守る仕組みを“外側と内側の両方”から支える関係にあります。

🧴 ナイアシンアミドが“セラミドを作る力”をサポート

ナイアシンアミドは直接セラミドを補うわけではありません。
代わりに、肌の中でセラミドを作る働きを助ける作用があります。

  • 表皮でのセラミド産生を促す
  • 結果的に角層のバリア機能が高まる
  • 乾燥や刺激に負けない肌環境をつくる

つまりナイアシンアミドは、セラミドを“生み出す工場のスイッチ”のような役割を果たしているのです。

💧 セラミドが“外側から守る壁”になる

一方でセラミドは、肌に直接「潤いの壁」を築きます。

  • 角層細胞のすき間を満たして水分を保持
  • 外部刺激(紫外線や花粉、摩擦など)からブロック
  • 敏感に傾いた肌を落ち着かせる

外から足りない分を補い、即効的にバリアを強化できるのがセラミドの役割です。

🧪 相乗効果が生まれる理由

この2つを組み合わせると──

  • ナイアシンアミド → 肌内部でセラミドを作る力を底上げ
  • セラミド → 外から潤いとバリアを直接補給

内側と外側の両輪で働くことで、バリア機能の安定感が格段に増します。
だからこそ「相性抜群」と言われるのです。

💡 バリア強化がもたらす変化

  • 乾燥や赤みが起きにくくなる
  • 外的刺激に揺らぎにくい肌になる
  • 続けるほど肌の透明感やハリ感が安定してくる

「一時的に潤った」ではなく、「揺らぎにくい肌質」そのものを育てられるのが大きな違いです。

✅ ここで押さえておきたいポイント

  • ナイアシンアミドはセラミドを“作る力”を助ける
  • セラミドは外から“直接補う壁”をつくる
  • 内側と外側、両輪で働くからこそ相乗効果が生まれる
  • 続けることで乾燥や刺激に負けない肌へ変わっていく

🧼 同時使用の実践ステップと注意点

💭「一緒に使うのがいいのはわかったけど、どう取り入れれば効果的?」

ナイアシンアミドとセラミドは相性抜群ですが、正しい手順で取り入れないと効果が半減することもあります。
ここでは毎日のスキンケアに組み込みやすい実践ステップと、注意すべきポイントを整理します。

🛁 ステップ1:洗顔後のまっさらな肌にナイアシンアミド

ナイアシンアミドは水溶性成分なので、浸透しやすい環境を作ることが大切です。

  • 洗顔後、化粧水や美容液でナイアシンアミドを先に塗布
  • 肌内部でセラミドの産生をサポートし、バリア強化の土台をつくる
  • 美白やシワ改善など、マルチな働きもここで活かせる

「肌のエンジンをかける役割」として最初に入れるイメージです。

💧 ステップ2:セラミドで潤いのフタをする

次にセラミド配合の乳液やクリームを重ねます。

  • 角層のすき間を満たし、水分を抱え込む
  • 外的刺激から守る“バリアの壁”を形成
  • ナイアシンアミドで高めたセラミド産生を、外から補強

「内から作る力」と「外から補う力」を同時に活かせる流れです。

🌙 ステップ3:夜は集中、朝はシンプルに

  • :ナイアシンアミド美容液+セラミドクリームで集中ケア
  • :セラミドを中心に軽めの保湿+日焼け止めで外的刺激を防ぐ

役割を分けることで無理なく続けやすくなります。

🧪 注意点1:濃度や使いすぎに注意

ナイアシンアミドは比較的刺激が少ない成分ですが、高濃度を重ねすぎると赤みが出ることもあります。

  • 初めは低濃度からスタート
  • 肌に合う濃度を見つけて継続
  • セラミドは毎日使ってOKだが、重ねすぎでベタつかないよう量を調整

🧪 注意点2:他の成分とのバランス

  • ビタミンCやレチノールと併用する場合は刺激が強くなりやすい
  • 併用するなら朝はビタミンC、夜はナイアシンアミド+セラミドなど、分けて使うと安心
  • シンプルに「ナイアシンアミド+セラミド」に絞る日をつくるのも効果的

💡 続けるための工夫

  • 赤みや乾燥が出たら一度セラミド中心に戻す
  • 季節や生活リズムに合わせて強弱を調整
  • 習慣化しやすいシンプルなルーティンを組む

無理なく続けられる形に整えることが、効果を感じる近道です。

✅ ここで押さえておきたいポイント

  • ナイアシンアミドは洗顔後すぐ、セラミドは仕上げでフタをする
  • 夜はナイアシンアミド+セラミドで集中ケア、朝はセラミド中心に
  • 高濃度の使いすぎは避け、肌に合わせて調整する
  • 他の強い成分と一度に重ねず、シンプルな日を作る
  • 続けやすいルーティン化が成功のカギ

🌙 肌タイプ別のおすすめな取り入れ方

💭「自分の肌でも、ナイアシンアミドとセラミドを一緒に使って大丈夫かな?」

成分の特徴や順番を理解しても、「どのくらい使えばいいのか」「自分の肌質に合うのか」と迷う人は多いはずです。
ここでは肌タイプ別におすすめの取り入れ方を整理します。

🧴 脂性肌(テカリや毛穴が気になる人)

  • 皮脂の分泌が多く、夕方にはテカリが気になる
  • 毛穴の開きや黒ずみが目立ちやすい

👉 このタイプは ナイアシンアミドをメインに
皮脂バランスを整えて毛穴の目立ちを抑えつつ、仕上げに軽めのセラミド乳液でうるおいを逃さないようにします。
ベタつきを避けたいので、セラミドは「ジェルや軽いテクスチャー」を選ぶのがポイントです。

💧 乾燥肌(カサつきやすい人)

  • 洗顔後につっぱりやすい
  • 季節の変わり目に赤みや粉ふきが出やすい

👉 このタイプは セラミドを厚めに
化粧水や美容液でナイアシンアミドを入れて肌の底力を整え、その後セラミド配合クリームでしっかりフタ。
「守り」を重視して、ナイアシンアミドは補助的に使うイメージが安心です。

🌗 混合肌(Tゾーンは脂っぽく、頬は乾燥する人)

  • 鼻やおでこは皮脂でテカる
  • 頬や口周りはカサつきやすい

👉 このタイプは 部位ごとに使い分け
Tゾーンはナイアシンアミドを重点的に塗り、乾燥しやすい部分にはセラミドを厚めに重ねます。
全顔を同じ強さでケアせず、部分ごとに調整することでバランスを保てます。

🧪 敏感肌(赤みや刺激を感じやすい人)

  • 新しい化粧品でピリつきやすい
  • 季節や環境の変化で肌が揺らぎやすい

👉 このタイプは セラミドを先行させるのが基本。
セラミドで土台を守りながら、ナイアシンアミドは低濃度から慎重に取り入れます。
「刺激が出たらすぐセラミドに戻す」柔軟な姿勢が継続のコツです。

🧭 ライフスタイル別アレンジ

  • 忙しい人 → 朝はナイアシンアミド、夜はセラミドを厚めに
  • 紫外線を浴びやすい人 → 朝はセラミドでバリア強化、夜はナイアシンアミドで修復
  • インナードライが気になる人 → 両方を同時に取り入れ、うるおいを逃さない

✅ ここで押さえておきたいポイント

  • 脂性肌 → ナイアシンアミド重視+軽めのセラミドで仕上げ
  • 乾燥肌 → セラミド厚め+ナイアシンアミドでサポート
  • 混合肌 → 部位ごとの使い分けが必須
  • 敏感肌 → セラミド中心で低濃度ナイアシンアミドから始める
  • ライフスタイルに合わせて柔軟に調整するのが継続のコツ

📘 まとめ|ナイアシンアミド×セラミドで“揺らがない肌”へ

ナイアシンアミドは肌の調子を底上げし、セラミド産生をサポートする“マルチプレイヤー”。
セラミドは角層で水分を抱え込み、外的刺激から肌を守る“バリアの要”。

役割は違っても、一緒に使うことで「内側から作る力」と「外側から守る力」が重なり、バリア機能が格段に強化されます。
乾燥や敏感に傾きやすい肌も、習慣的に続ければ“揺らがない肌”へと変わっていきます。

🧪ちふゆのひとことメモ

研究の現場でも、ナイアシンアミドとセラミドの相性の良さはよく語られます。
私自身も「乾燥とテカリが同時に出る肌」に悩んでいましたが、この組み合わせを意識してから安定感が増しました。
スキンケアは“強い成分ひとつ”ではなく、“組み合わせの科学”でこそ結果が出る──その実感を伝えたいです。

🛁Chocobraの毛穴マッサージケアは、“成分を活かす土台づくり”です

夜のバスタイムに専用のシリコンブラシで毛穴をやさしく動かし、角栓をためない環境を整える。
その後にビタミンC誘導体美容液で酸化を防ぐ──この習慣があるからこそ、ナイアシンアミドやセラミドといったバリア強化成分も本来の力を発揮しやすくなります。

👉 Chocobraについて詳しくはこちら(Amazon商品ページ)

🧭 関連記事|ナイアシンアミドの“濃度と効果”を科学的に理解したい方へ

💡「2%・5%・10%の違いを知りたい方へ」
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この記事を書いた人

元・大手化粧品メーカーの研究員。美容成分の研究にも携わり、成分知識に精通。
自身の毛穴悩みをきっかけに、成分設計と皮膚科学の知見をもとに「角栓を構造から捉えなおす」独自の毛穴ケア理論を構築。
皮脂の酸化と角栓の層構造に注目し、“動かして流れを整える”毛穴マッサージケアという新しい概念を提唱。

これまで数百種のスキンケア製品と美容医療を実体験しながら、
「肌悩みに寄り添う科学」をコンセプトに、習慣として続けられる本質的なケアを追求し、Chocobraを開発。
現在は、自社ブログ・note・SNSを通じて、毛穴ケアに関する考え方をわかりやすく発信しながら、ブランドの世界観づくりから商品設計までを一貫して手がけている。