セラミドは何種類ある?NP・AP・EOP・NG・NSの違いを簡単に解説

セラミドの種類に関心を示す女性と、NP・AP・EOP・NG・NSの略語を強調した構成。驚きと学びを同時に表現するビジュアル。

「成分表に“セラミドNP・AP・EOP”って書いてあるけど、何が違うの?」
「NPの化粧水とNGのクリーム、どっちがいいのか分からない」
そんなふうに感じたこと、ありませんか?

セラミドは保湿の代名詞のように語られますが、
実際には**肌のバリアを支える“構造の要”**です。
そしてこのセラミドには複数の種類があり、
それぞれ働き方も、得意な肌悩みも微妙に異なります。

この記事では、主要なヒト型セラミド5種──
「NP・AP・EOP・NG・NS」の構造と働きをわかりやすく整理しながら、
自分の肌に合ったセラミド選びの視点を解説します。

ただ“保湿する”だけじゃない。
肌構造を支えるケア設計としてのセラミドを、一緒に学んでいきましょう。

🔬セラミドってそもそも何?──「保湿成分」ではなく「構造成分」

🧪セラミドは“水分を挟み込む”肌バリアの主役

「セラミド=保湿成分」と聞くと、
なんとなく“しっとりさせるためのもの”というイメージがあるかもしれません。

でも実際のセラミドは、化粧水やクリームに溶け込んでいるだけの存在ではありません。
私たちの肌の中──とくに角層には、セラミドが構造として存在しています

角層は、肌のもっとも外側にある「死んだ細胞の層」。
そのすき間を満たしているのが、“ラメラ構造”と呼ばれる水分と脂質の層です。
セラミドはこの中で、水とともにミルフィーユのように重なり、肌の内側のうるおいを逃さず閉じ込めています。

つまりセラミドは、ただ水を抱え込むのではなく、
「肌という構造を成立させる部材」そのものなのです。


🧱セラミドが不足するとどうなる?

この“構造成分”であるセラミドが減ると、肌にはさまざまなトラブルが起こります。

・肌表面が乾燥し、カサつく
・うるおいが逃げやすくなり、インナードライ状態になる
・外部刺激(花粉、紫外線、摩擦など)に対して敏感になる
・赤みやひりつきなどの“炎症型敏感肌”になる

とくに冬や季節の変わり目、加齢やストレスなどでセラミドが減少すると、
バリア機能が崩れやすくなり、“肌ががんばれない状態”になってしまいます。

この状態でどんな美容成分を与えても、肌はうまく働けません。
だからこそ、構造を支えるセラミドを補うことがスキンケアの土台になるのです。


💡“保湿”とは、水を入れることではなく「漏れない構造をつくること」

よくある誤解が、「保湿=水を与えること」という発想です。

でも実際には、肌の中に“水”を流し込んでも、
それを保持する構造が整っていなければ、すぐに蒸発してしまうのです。

セラミドは、その保持構造の中心。
水分を直接届けるのではなく、
水を“挟み込んで逃がさない”環境を整えるのが、セラミドの役割です。

だから「化粧水をたくさん重ねるよりも、セラミドをきちんと入れる方が保湿力が上がる」
というのは、科学的にも構造的にも正しい考え方なのです。

🧬セラミドは何種類ある?──NP・AP・EOP・NG・NSの違い

📑記号の意味と分類の仕組み

セラミドの名前に出てくる「NP」「AP」「EOP」などの記号。
一見アルファベットの羅列ですが、実はしっかり意味があります。

まず、セラミドは大きく分けて2つの分類方法があります:

  1. セラミド1〜11といった“番号分類”(日本の医薬部外品などに多い)
  2. NP・AP・EOP・NG・NSなどの“INCI名(成分表示名)分類”(国際的に一般的)

たとえば──
・セラミド1 = セラミドEOP
・セラミド2 = セラミドNP
・セラミド3 = セラミドAP
というように、成分自体は同じでも、表記が異なるだけという場合もあります。

化粧品のパッケージ裏に書かれている成分表示では、INCI名(例:セラミドNP)が使われていることが多いため、
この記号の意味を理解しておくと、製品の特徴が読み取りやすくなります。


🔍主要5種の働きと向いている肌質

ここでは、スキンケア製品でよく使われる5種類のセラミドについて、
それぞれの特徴と、どんな肌に向いているかを整理してみましょう。


① セラミドNP(=セラミド2)

・構造:飽和脂肪酸+フィトスフィンゴシン
・特徴:もっとも保湿力が高く、安定性も高い
・働き:角層の水分保持・バリア補修
・向いている肌:乾燥肌・敏感肌・インナードライ

**NPは“守りのセラミド”**として、もっとも安定して機能します。
とくに保湿力と持続性が高く、「とにかく乾燥する」という肌の第一選択肢です。


② セラミドAP(=セラミド3)

・構造:飽和脂肪酸+6ヒドロキシスフィンゴシン
・特徴:角層の柔軟性を高める
・働き:シワ・たるみ・ごわつきのケア
・向いている肌:年齢肌・ごわつき肌・ハリが気になる肌

APは“柔軟性を育てるセラミド”。
とくにターンオーバーが乱れて角層が厚くなっている肌に有効です。


③ セラミドEOP(=セラミド1)

・構造:ω-ヒドロキシ脂肪酸+フィトスフィンゴシン
・特徴:バリア形成力が非常に高い
・働き:バリア機能の立て直し、外部刺激から守る
・向いている肌:極度の乾燥肌・バリアが壊れがちな敏感肌

**EOPは“構造を支えるセラミド”**です。
花粉や摩擦、アルコール刺激などで荒れやすい人は要チェックの成分。


④ セラミドNG(=セラミド5)

・構造:飽和脂肪酸+グリコシルスフィンゴシン
・特徴:炎症を抑え、保水力も高い
・働き:赤み・ヒリつきの抑制、肌荒れ予防
・向いている肌:赤ら顔・敏感肌・マスク荒れが出やすい肌

NGは“即効で炎症を沈めるセラミド”。
刺激を感じやすい人や、花粉の時期だけ揺らぐ人にぴったりです。


⑤ セラミドNS(=セラミド6Ⅱ)

・構造:飽和脂肪酸+スフィンゴシン
・特徴:ターンオーバーを整える
・働き:くすみケア・透明感アップ・肌のなめらかさ
・向いている肌:ゴワつき・くすみ・トーンダウンが気になる肌

**NSは“肌を育てるセラミド”**とも言われます。
整った肌をキープしたい人におすすめの設計成分です。

🧴どれを選ぶべき?──肌悩み別のセラミド設計

🌿敏感肌・ゆらぎ肌向きのセラミドは?

「赤みが出やすい」
「季節の変わり目にかゆみやヒリつきがある」
そんな敏感寄りの肌には、セラミドNG・NSの組み合わせが向いています。

セラミドNGは、炎症を和らげる力があり、
赤みやマスク摩擦などに対して、バリアを落ち着かせてくれる即効型。
一方セラミドNSは、ターンオーバーを整え、
ごわつきや肌の乱れを“なめらかに”整える役割があります。

敏感肌や不安定な時期のスキンケアには、
・NGで赤みとヒリつきを鎮める
・NSでバリアを“穏やかに育てる”
という二段構えの設計が効果的です。

ポイントは「攻めすぎず、肌に合わせて整える」こと。
敏感肌ほど、“守りながら育てるセラミド設計”が力を発揮します。


🧑‍🔬乾燥・インナードライ肌には?

「表面はうるおっているのに、奥がつっぱる」
「時間が経つと粉を吹く」
そんな乾燥型・インナードライ肌には、セラミドNP・APがおすすめです。

セラミドNPは、肌のうるおい保持構造を支える“王道の保水型”。
とにかく保湿力が高く、どんな肌タイプでも安定して使えます。
そこに、角層をやわらかくするセラミドAPを加えることで、
乾燥によるゴワつき・ハリ低下にも対応できます。

インナードライの多くは、「水分はあるのに“保持できない構造”」が原因です。
だからこそ、NPとAPを組み合わせた**“守って育てる”保湿戦略**が必要になります。

とくに以下のような人は、この設計が適しています:

・スキンケアしてもすぐ乾く
・保湿してもメイクが乗らない
・季節の変わり目で乾燥トラブルが悪化する


🧨エイジング・ハリ・くすみに効くのは?

「最近、肌がしぼんできた気がする」
「乾燥ではなく、“密度”が落ちている感じがする」
そんな年齢肌には、セラミドEOP・APの組み合わせが心強い味方になります。

セラミドEOPは、バリアを立て直す“構造強化型”。
肌の外壁を組み直すような働きがあり、刺激や揺らぎに強い肌へと導きます。
そこに、セラミドAPの“柔らかさ”を加えることで、
ハリ・弾力・透明感のベースがつくられていきます。

特におすすめなのはこんな方:

・シワが増えた、たるみが気になる
・肌の密度が落ちて、メイクが入り込む
・トーンがくすんできた気がする

セラミドだけでエイジングがすべて解決するわけではありません。
でも、“土台を立て直す”という意味では、EOP・APの組み合わせは非常に有効です。


⚖️「どれが正解?」ではなく「どの設計が今の肌に合うか?」

ここまで紹介した5種類のセラミドは、
それぞれ得意分野が異なります。

でも大切なのは、**「どのセラミドが一番優秀か」ではなく、
「どの組み合わせが、今の自分の肌に合っているか」**という視点です。

肌は日々変わります。
季節やストレス、ホルモン、生活リズムによって、
乾燥や赤み、くすみなどの出方も変わります。

だからこそ、
・肌の状態に合わせて“設計を組み直す”
・必要なセラミドを“使い分ける”
というスキンケア習慣が、構造を整えていく近道になります。

🛁Chocobra的セラミドの考え方──削らず、守って、整える

🧬毛穴ケアに必要なのは「取ること」より「崩さないこと」

毛穴ケアというと、角栓を「取る」イメージが強いかもしれません。
でも実際には、毛穴の詰まりや黒ずみの多くは、肌の“バリア構造の乱れ”から始まっています。

・角質が厚くなって皮脂が詰まる
・乾燥によって皮脂分泌が乱れる
・セラミドが不足して、流れが止まる

こうした背景が積み重なり、結果として角栓が固まるのです。

だからこそ、Chocobraでは**「流すケア+守るケア」の両立を重視しています。
ただ取るのではなく、
“詰まりにくい肌構造”を毎日のケアで整える**。
そのときに欠かせないのがセラミドです。


🧪ちふゆのひとことメモ|“セラミドは足すもの”ではなく“支える構造”だった

毛穴の黒ずみが気になって、スクラブやピーリングばかりしていた時期がありました。
でも、いくら取ってもまた詰まって、また削って…の繰り返し。

その頃の私の肌は、セラミドがごっそり抜けていたんだと思います。
水分が保てず、皮脂だけが浮いて、角栓が育ちやすい環境ができてしまっていた。

Chocobraで“流す”ケアをはじめてから、
そのあとに“守る”セラミドを取り入れてみたら、肌の戻り方がまったく違ったんです。

今は、「削るケア」の前に、
「崩れない肌の構造」をどうつくるかを考えるようになりました。


🛁毛穴磨き×セラミドでつくる“詰まりにくい構造”

Chocobraの毛穴ケアは、
・やや硬めのブラシで物理的に毛穴を動かす
・高粘度のジェルで角質や皮脂の滞留を防ぐ
・バスタイムという“毛穴がゆるむ時間”を活かす

という**“流す設計”**で組まれています。

でも、どれだけ流しても、肌が受け止める準備が整っていなければ再び詰まる
その“受け止め構造”を支えるのが、セラミドをはじめとするバリア成分です。

特におすすめなのが以下の使い方:

  1. バスタイム後、Chocobraで毛穴磨き
  2. 水分を軽く与えたあとに、セラミド配合の乳液やクリームでバリア補強
  3. 炎症や赤みが気になるときは、NG・NSを中心に選ぶ
  4. ハリやくすみが気になるときは、AP・EOPを重ねる

**「削って終わり」ではなく「整えて終わる」**ことで、毛穴の戻りにくさが変わります。


⚖️Chocobra的ケア設計の中でのセラミドの役割

Chocobraでは、毛穴ケアを次の3層で捉えています:

ケア層担当成分・アプローチ役割
動かす(物理)ブラシ+ジェル毛穴をやさしく開いて流す
整える(化学)アゼライン酸、ナイアシンアミドなどターンオーバーと代謝を整える
守る(構造)セラミドNP・AP・NGなど水分を抱え込み、詰まりを防ぐ

この“守る層”が安定しているかどうかで、
ケアの成果は**“一時的”にも“持続的”にもなるかどうかが決まる**のです。

だからこそ、Chocobraの毛穴ケアにおいて、
セラミドは**「補助成分」ではなく、「支える柱」**なのです。

🧭まとめ|セラミドは「保湿成分」ではなく「構造設計の一部」

セラミドは単なる“保湿成分”ではありません。
それは、肌の角層で水分と脂質を挟み込む“構造の要”です。

NP・AP・EOP・NG・NS──
それぞれのセラミドには、役割も得意な肌タイプも違いがあります。

・赤みやゆらぎにはNG・NS
・乾燥やインナードライにはNP・AP
・ハリや密度の低下にはEOP・AP

どれが“正解”かではなく、今の肌に合った組み合わせを設計すること
そして、削らず・守りながら・育てるという視点が、セラミドを活かす鍵になります。


🧪ちふゆのひとことメモ|“守る設計”が肌を変えてくれた

昔の私は、「保湿=とりあえず化粧水を重ねる」だったんです。
でもそれで肌が変わった実感って、正直ありませんでした。

Chocobraで“流すケア”をはじめて、
そのあとにセラミドで“守るケア”を取り入れたとき、
はじめて肌が「崩れない感覚」になったんです。

それ以来、私はセラミドを“保湿剤”じゃなくて、
**“崩さない構造を支えるもの”**として見ています。


🛁毛穴磨き+セラミドで、“戻らない肌”を育てる

毛穴は、削って終わりではなく、整えてこそ意味がある。
Chocobraは、毛穴が詰まる前に皮脂と角質を“動かして流す”設計です。

そしてその後、セラミドで“構造を支える”ことで、
毛穴は戻らず、肌は揺らがず、再発しない状態が育っていきます。

毛穴ケアも保湿も、成分も設計も、
すべては「崩れにくい構造をつくる」ためにある。

その土台に、セラミドは欠かせません。

👉 Chocobraについて詳しくはこちら(Amazon商品ページ)

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この記事を書いた人

元・大手化粧品メーカーの研究員。
自身の毛穴悩みをきっかけに、成分設計と皮膚科学の知見をもとに「角栓を構造から捉えなおす」独自の毛穴ケア理論を構築。
皮脂の酸化と角栓の層構造に注目し、“動かして流れを整える”毛穴マッサージケアという新しい概念を提唱。

これまで数百種のスキンケア製品と美容医療を実体験しながら、
「肌悩みに寄り添う科学」をコンセプトに、習慣として続けられる本質的なケアを追求し、Chocobraを開発。
現在は、自社ブログ・note・SNSを通じて、毛穴ケアに関する考え方をわかりやすく発信しながら、ブランドの世界観づくりから商品設計までを一貫して手がけている。